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キングダム 第562話 「恐怖」ネタバレ
【 秦・壁軍 vs 趙、犬戎・ブネン軍 】
壁自らが部隊を率いてブネン軍本陣に進撃。
ブネン軍本陣手前にある防衛陣をついに突破します。
「よし抜けたぞォっ」
敵将ブネンの姿が遠目に確認できる距離まできた壁軍。
ブネン本陣の守備隊である犬戎騎馬隊が前に出ます。
その数は多く、壁軍兵士たちに威圧感を与えます。
しかし、めずらしく快調に敵本陣まで来れたことで、壁は慎重さを欠いているように見えます。
「こっちも数は多い!ここまで来たらっ 力技で首を取るぞ!」
犬戎騎馬隊と壁軍が衝突!
ブネン一言。
「アホ共が」
ドウッ
ドドドンッ
壁の眼前で味方の兵士たちが易々と蹴散らされていきます。
犬戎騎馬隊の強さに驚く壁。
「なっ・・」
目を奪われて動きが止まった壁に犬戎騎馬隊のひとりが矛を振り下ろす!
「はっ」
一瞬、動作の遅れた壁は、振り下ろされた矛をいなすことが出来ず、槍の柄で矛を受け止めてしまう。
べギ
メキメキ
幸い、柄が砕けたことで衝撃が緩和され、斬られるまでには至らなかったが、その衝撃は甲冑にまで伝わり、壁は馬上から吹っ飛ばされてしまいます。
壁たち騎兵団に遅れて、壁軍歩兵団も敵本陣前に到着。
同時に敵本陣歩兵団が壁軍歩兵団に向けて動きます。
歩兵団同士が衝突!
ドドドッ
やはり壁同様にここまで順調に来れたせいで敵を甘くみていた壁軍歩兵団は、犬戎兵に個々で当たり、散々に蹴散らされてしまいます。
ここまでの相手とは強さのレベルが違うことを体感し、態勢を整える壁軍歩兵団。
「伍だっ 伍を組めーっ」
ここにきてやっと、というか今頃になって壁も気付きます。
「読み間違えた」
部下も読者もチーン・・
「精鋭部隊を本陣守備に使う程ブネンが用心深い男だったとは・・・」
そこに犬戎軍ジリ兵団の長、ジリが現れます。
「笑エル ココマデ来テ マタ読ミ違エルトハ」
ご丁寧にもジリが説明するには、
ジリ兵団は一人で10人を凌駕するとされているほどの軍であると。
そのジリ兵団が守りのために存在しているわけないじゃんと。
ジリ兵団の役目は、雑魚共を相手に防陣を突破し、本陣前まで来た疲れて弱りきったお前らを圧倒的な力の差をもって、楽々と殲滅することなのだと。
「我ラガ主、ブネン様ハ ソウイウノヲ見ルノガ好キデナ 」
ブネン様は悪趣味だろ~?恐いだろ~?アピールのようです。
ジリの兄弟と思わしき犬コスした二人がジリの両横に立ち、三人で壁を見て会話を交わします。
「ジリ、奴が壁とかいう敵将のひとりじゃないのか?」
「ああ、だがブネン様は奴の首になんぞ興味はない」
言われっぱなしの壁、やはり調子に乗っちゃいけなかった・・
「細切れにしてやれ」
ジリのその言葉が合図であったかのように、ジリ軍が壁に襲い掛かります。
ドッ
グッ
まるでダンゴでも刺すかのように壁を守る兵士の頭を突き刺していく犬戎軍。
その矛が壁に届く寸前!
ドンッ!
右側でジリ軍兵たちの頭やら腕やらが空高く舞い上がります。
壁軍兵士がその存在に気付きます。
「メッ メラ族っ! メラ族が助けに来てくれたっ!」
壁はメラ族のカタリとキタリに感謝するのでした。
「か・・かたじけない」
壁軍の右側で戦っていたメラ族がジリ軍を強襲。
ジリもすぐに対応、犬戎騎馬隊に指令を出します。
衝突するメラ族騎馬隊と犬戎族騎馬隊!
両軍ほぼ互角の戦いを繰り広げます・・
〈 秦・カタリ隊、キタリ隊 vs 趙・ブネン隊、ジリ隊 〉
互角に見えたメラ軍と犬戎軍でしたが、カタリ隊とキタリ隊の直下兵団は、犬戎軍精鋭のジリ軍を圧倒!
キタリが上から目線で犬戎軍を称えてやります。
「まァまァやるじゃんか、犬っコロ」
離れた場所からその様子を見ていた敵将ブネンが部下に指令を出します。
「下りるぞ、ゲニを呼べ」
カタリとキタリの二隊の牽引でメラ族が犬戎軍を押している様子を離れた場所から見ている将が二人。
ひとりは何も出来ず、部下に支えられながら実況中継することが精一杯の壁。
もうひとりは大勢の弓隊を引き連れ、メラ軍と犬戎軍が乱戦している場所にギリギリ弓が届く距離で指揮を執るブネン。
どっちもどっち。
ブネンが弓隊に号令をかけます。
「撃て」
敵兵だけでなく、味方が大勢いる乱戦に弓を射ることは普通ならしません。
味方の兵にも大きな損害と損失が予想されるからです。
戦闘開始時と追撃時に有効活用される弓を、乱戦中のところに打ち込むことは戦術的にもセオリー無視といえます。
ド ド ド ド ド ド ド ド ドッ
何が起こったかわからないまま弓を喰らうメラ軍と犬戎軍
? ? ? ? ? ? ?
それを見ていた壁が驚愕し、感想を述べる。
「しょ、正気か あの男は・・」
凡人と、悪趣味の対決に巻き込まれたカタリ軍とキタリ軍、そして犬戎軍が悲惨に映ります。
キングダム 第562話 END
キングダム162話感想と163話考察
壁があっという間に戦線離脱状態に。
もう完全に読者向けの解説者になってしまいましたね。
今回の戦いが始まる時、一ページ全部使って壁の爽やかな姿が描かれているのを見た時から、何となくこうなっちゃうんじゃないかなぁって予感がありましたよね。
壁らしいといえば、らしいのですけれど・・。
ブネンもブネンで悪趣味なサディストって感じに描かれていますけれど、これは前フリと考えていいような気がします。
実は武もなく臆病者なんじゃないかと思いますが、いかがでしょうか?
ジリもそれを知っているからこそ、本陣前で待機してお互いを補い合っているような気がします。
楊丹和姐さんが早く現れてくれないかなぁなんて思ってますけれど、ブネン軍如き相手に前面に出てくるとは思えませんので、やはりどこかで壁が解説席から離れて、地味で泥臭い戦いをしてブネンを討ち取るのかもしれませんね。
いずれにせよ、この秦vs趙の鄴(ぎょう)をめぐる戦いはまだ数年間続くことになりますので、作者にはあまり引っ張ってもらいたくありません。もう少し進行速度を速めてもいいんじゃないかと思います。
ストーリーと直接関係ありませんが、犬戎族を見ていると、中国の犬食文化を思い出します。
秦の時代にも犬を食していた貴族はいたと思われますので、何だか犬戎族を憎めません・・
チャウチャウ犬にも歴史があるわけです。