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江川と西本【ネタバレ】72話「エースの条件」の感想!

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ビックコミック スペリオール 2018年7月13日号

表紙は石川優吾の『南総里見八犬伝』をモチーフにした「BABEL」(3番目のBのスペルは反転します)。前作「ワンダーランド」のようにシリアスな絵柄も良いのですが、「よいこ」(1995~2001年、ビックコミックスピリッツ)みたいなギャグ路線も久しぶりに読んでみたいです。

さて後楽園球場の電光掲示板が懐かしい「江川と西本」第72話は「エースの条件」。開幕戦を白星で飾ることができるのか?

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<作られるイメージ>

ホームなので巨人は後攻。開幕戦の誰も触のれていないマウンドの足場を均す西本。「おれは去年の最多勝投手のスグルちゃんを抑えて開幕投手に指名されたんだ」マウンドで感慨に浸る一方で江川のプライドを考慮しなかったのかと藤田采配に一部の懸念も。ちなみに江川は翌日第2戦ではなく、横浜での大洋戦に先発。第3戦ですが敵地の初戦登板とやはり大事なところで起用されています。
とはいえー。
例のガス爆発は“西本家全焼”などとマスコミも大きく取り上げました。以降、マスコミは西本を悲劇の主人公扱いしており、そのことは本人も“最高に注目されている”ことを自覚しています。マスコミの用意するシナリオはこうです。

“女房の事故”→逆境から頑張る→開幕投手を獲得→悲劇のヒーロー。

ここに重要なピースが一つ抜けています。マスコミの言う“ヒーロー”となるには勝たなければならないと。
西本はここに至る道程を振り返ります。チームメイトへの事情説明、一心不乱に取り組む練習。鬼のような形相で人一倍の練習がアピールとなり結果的に藤田監督に開幕指名されたのか。むしろ、悲劇のヒーローの風潮に乗ろうとしている節があるようだと。ともかく「日本中で一番気合いの入っている男には間違いない!」勝てば盛り上がる。その目論見に応えてやろうじゃないかと燃える!

<先取点は取らせない>

中日の攻撃は1番センター田尾。後に東北楽天の初代監督に就任します。オレはやるぞ、と足を高く上げて投球するもいきなりセンター前ヒット。ランナーが進塁して次のバッターは昨年首位打者の矢沢。ピンチの場面ですが先制点を取られて追いかける展開は避けたい。“今この瞬間はおれがジャイアンツのエースなんだ!”と自らを奮い立たせます。そして「打たれたくない!」と気持ちが強まり、ふとユニホームの尻ポケットにある何かを触ります。
それはお守り。西本夫人が火傷の皮膚移植のために切除した背中の皮膚が入っています。実父が亡くなった時にも仏指と100円玉をお守りにしていたことがあるそうです。才能よりも浪花節のド根性男、それが“ザ・ニシモト”のイメージ。ドライではなくウエットな感じと形容したらよいのか。エリートとは正反対で泥臭い練習で這い上がってきた男。しかし、当の本人は“それでいいじゃないか”とこのピンチに内野ゴロ2つで0点に切り抜けます。
その裏の巨人は中畑のライト前ヒットを足がかりに1点を先取します。中畑はこの81年で初めて打率3割をキープします。エースの条件は「味方が点を取るまでは先に点を取られてはいけない」こと。1回の表を0点にしたことがここで生きてきますが、これは味方の打線を信じるしかないので気が気でないですね。

<悲劇のヒーローの誕生>

その後西本は毎回ランナーを出すものの粘りのピッチングで中日に点を与えません。その後味方の追加点と8回に1点を失点しますが得点は3-1。巨人リードのまま最終回を迎えます。
そしてー。
「西本完投。開幕戦の完投勝利は堀内以来9年ぶり」と1勝目を完投で飾ります。名実とも巨人のエースです。このあと巨人は開幕ダッシュに成功し4連勝。西本は4月を4勝1敗としました。作中では描かれませんでしたがウイニングボールは入院中のご夫人にプレゼントにしたらしいです。ええ話や(涙)。

<雑感>

さすが逆境に強い男、西本。本領発揮です。ピンチの時にお守りに手をかざすなど心意気で投球するタイプですね。西本本人も自覚しているように巨人の両エースはあまりにも対照的。打たれ弱い江川に対してしぶとい西本というイメージは確かにありました。この勝負強さは首脳陣も評価していたようで、成績は江川の方が上でしたがここ一番の時は必ず西本を起用していた記憶があります。余談ですが以下は1980年代の開幕投手の結果です。

1980 江川 負け
1981 西本 勝ち
1982 江川 勝ち
1983 西本 勝ち
1984 江川 勝ち負けなし
1985 西本 勝ち負けなし
1986 江川 勝ち
1987 西本 勝ち
1988 桑田 負け
1989 桑田 勝ち

桑田の登場まで毎年交代で81年以降両方とも負けなしというのが凄い。

<お気に入りとおまけ>

今回のお気に入りの一コマは“今この瞬間はおれがジャイアンツのエースなんだ!”と奮い立つ西本のバックに描かれている選手たち。江川に定岡、こっちは鹿取かな?多分81年投手陣が勢揃いの画です。ここで右上のメガネに注目。この人が西本の前に巨人で開幕完投を成し遂げた堀内恒夫。現時点での巨人200勝投手の最後のお方ですが、江川・西本・定岡の3本柱が確立してからは途中登板や敗戦処理のイメージが強く翌82年にはコーチ兼任。西本がテスト生から巨人に再入団した94年に登板機会が無かったのは堀内に嫌われていたからとも言われています。結局、西本はこの年に2軍のまま引退することになりますが、元チームメイトであった定岡ら有志による引退試合が多摩川グランドで行われるなど心温まるエピソードもありました。
次回はもう一人の主役である江川の活躍かな。

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