ブラッククローバー 187話「天地の間の攻防」
前回、ゴーシュを元に戻して文句を言うと決意を固めたアスタ達。
「行くぜ」とゴーシュが言ったので、アスタ達は戦闘モードに入り警戒をしていたが、ゴーシュは瞬時に鏡を出してきた。
「この技はもう」と一度攻撃されているからこそ、もう通用しないと言おうとしたアスタだったが、ゴーシュの狙いは攻撃でなくアスタを仲間たちから引き離す事だった。
ゴーシュが普段は自分が攻撃を避ける為に鏡の中へ移動しているのだが、それをアスタに置き換えて発動させたのだ。
アスタの第3の剣”滅魔の剣”は周囲の因果を断つ事が出来ると熟知しているからこそ、魔法を打ち消す効力を周りに使えないように阻止しようと、仲間から離したのだ。
アスタは鏡の中を移動させられて、いつの間にか鏡のたくさんある空間の真ん中に連れ出された。
大量の鏡にはマリーの姿が映し出されており、どこを見てもマリーの瞳魔法をかけられる環境が整っている状況で「見て」とマリーがアスタに語り掛けた。
しかし、アスタは「見ん!!」と叫ぶととっさに目をぎゅっと瞑り、瞳魔法で動きを拘束されるのを回避した。
そこへゴーシュが目を瞑ったままのアスタへの攻撃を開始した。
「目をつぶってて防げるか?」と問いかけるゴーシュに対してアスタは「防げる!!」と言い切り、ヤミ団長に教えて貰った氣を使い、攻撃の気配を探知し避け続けた。
相変わらず目を瞑ったまま攻撃を受け流すアスタだったが、ゴーシュは避けられない数のビームをアスタに向けて放った。
これはマズイと思ったアスタだが、アスタの周りをヘンリーが操った黒の暴牛号の一部が囲うように覆いかぶさった。
しかし、すぐにゴーシュの攻撃で崩れていってしまった。
ゴーシュの攻撃をガレキで全て受け止める事は出来なかったが、アスタへ届くまでの時間を稼げたことでブラックアスタへと変われる時間を与えてしまった。
ブラックアスタとなったアスタは、周囲にある鏡を割りながらゴーシュの元へ超スピードで移動し、攻撃を仕掛けようと剣を振り上げた。
もう少しでゴーシュへの攻撃が成功すると思われた時、ゴーシュが左手で髪をかき上げ左目を露出させた。
ゴーシュは一瞬ニヤリと笑いながら、「俺を見たな」と嬉しそうに言った。
ゴーシュの左目の眼にはマリーの姿が映し出されていて、それを見てしまったアスタは体を拘束されてしまった。
その瞬間を待っていたかのように、ゴーシュは真上にあった大きい鏡から今までとは比較にならないビームを繰り出しアスタを攻撃してきた。
アスタは瞳魔法で拘束されてしまって動けなかったので終わったかと思われたが、ゴードンが毒魔法”紫の傘(ヴァイオレットシルム)”を発動させ、グレイがマジックコンバートで毒を鏡へと変身させ、ヘンリーが黒の暴牛号の一部を操りアスタを助け出した。
ヘンリーはエルフが転生したゴーシュは格段に強いが、「それでもこの3人ならいける」とアスタ達が連携出来れば勝機はあると確信した。
そして魔力の消耗が激しいであろうがヘンリーは「この身がどうなってでもゴーシュを救う」と決意を新たにした。
ブラッククローバー187話の感想
今回は、ゴーシュとマリーのコンビネーションが炸裂していました。
「行くぜ」とゴーシュが言った瞬間、どんな攻撃が来るのかとドキドキしていましたが、予想外の展開で驚きました。
ゴーシュの鏡魔法とマリーの瞳魔法の相性が抜群なのは前回で分かっていましたが、それにゴーシュの作戦が見事にハマったのが凄いなと感心させられてしまいました。
アスタ達と激しい戦いを想像していたのですが、アスタが引き離された時にまず”滅魔の剣”封じに掛かっているのかと納得しました。
元々はリヒトが所持していた”滅魔の剣”のの特性を熟知しているからこそ、周りに影響を及ぼさないように仲間から引き離すのは当然の事かなと思いました。
1人にした所からマリーの瞳魔法で必ず拘束させるようにする為にいくつもの仕掛けをし、アンチ魔法で拘束を解く暇さえも与えずに最大出力の攻撃を放つと言う一連の出来事がゴーシュのシナリオだったのかと思うと、敵として最大に厄介だなと思いました。
最後に瞳魔法をアスタにかける為に前髪をかきあげた時のニヤッとした不敵な笑みが、とても印象的でした。
プランとしては緻密に計算され完璧なものでしたが、ヘンリー達に助けられた事によってゴーシュの作戦が失敗に終わってしまったことは、ホッとしました。
あのままアスタが逃げられずに終わっていたら、戦線離脱する危険もあったので本当に良かったと思います。
後は、ヘンリーの活躍にも注目すべきですね。
アスタが目を瞑りながら戦っている時も、ゴーシュの避けきれないほどの大量の攻撃から守るために、黒の暴牛号の一部を瞬時にアスタの元へ移動させたのは、ナイスフォローだったと称賛したいと思います。
その時間を稼げたおかげでブラックアスタになる余裕が生まれた訳ですから、流石としか言いようがないです。
一方でゴードンとグレイのコンビも息がピッタリで、ゴーシュの最大出力の攻撃を跳ね返すのに貢献していましたね。
黒の暴牛で一緒にいた時間も長いので、お互いに信頼しているからこそ見事なコンビネーションを瞬時に発動出来て凄いなと感心しました。
ブラッククローバー188話の考察
今回はアスタの最大のピンチを仲間によって助けられたのが印象的でした。
ゴーシュを助け出すと言う強い思いの下で、自分が今出来る事を出し切って戦っているのが、絵を通して伝わってきて感動しました。
しかし、最後のヘンリーの顔がどうしても脳裏から離れません。
魔力の補給も出来ず、ただ魔力を消耗している中で『ゴーシュを絶対に助ける』と言う思いが強すぎて、自分の事を犠牲にしようとしてるように思えてなりません。
アスタ達を協力してゴーシュを元に戻せればそれが1番良いと思いますが、今のゴーシュの強さを見ていると何かしらの代償を負わなければならないかもと思ってしまいます。
何かゴーシュの心を揺さぶったり、心に訴えかけられるような出来事があれば、ラックの時のように自力で元に戻る事が出来るかもしれないので、それを期待しています。
次の展開も楽しみにしています。