【 キングダム 596話 あらすじネタバレ 】
「松左さん!」
「松左さんっ」
「見ててください!この戦 絶対勝ちますからっ」
「絶対 勝ちますから!」
干斗たち新兵は横たわる松左の骸に誓うのでした。
【 伝わる悲報 】
淵副長の下に急報が入ります。
「どうした!?・・・しょっ 松左が!?」
こみ上がる涙を抑えきれない淵・・
そばで報告を聞いていた尾平も耳を疑います。
「あ、あの松左が死ぬわけねェだろ・・あ・・あいつが死ぬかよ・・・嘘だって言えよバカヤロォ!!」
同じ頃、本陣の河了貂の下にも悲報がもたらされます。
愕然となり膝から崩れ落ちる河了貂・・
それでも己の責務を全うしなければと平常心を保とうとします。
しかし、自分が与えた任務によって、苦楽を共にしてきた松左を死なせてしまった、その現実を前にこみ上げる感情を抑えられないでいました。
《 オレが死なせてしまった・・ムチャをさせてしまって・・ごめん・・本当にごめん・・松左・・っ 》
そこへ趙峩龍の居場所を突き止め、信が趙峩龍を討つために向かったとの報告が入ります。
《 頼む 信・・・趙峩龍を討って・・もう全てがそこにかかってる・・ 》
【 飛信隊・前線 】
信が崇原の所から戻ります。
趙峩龍探索に出た那貴が居場所を突き止めたことを確認すると、すぐに追撃すると田永らに言います。
田永らは松左が死んだとは未だ信じられないでいました。
しかしそれが事実だと信から聞き言葉を失います・・
田永は涙を流し、松左が死んだことを信じねェと信に言います。
「松左は俺の腕の中で死んだ そんで俺がお前たちの分までしっかり泣いてきた・・だから泣くな田永」
信の言葉に感情をこらえる田永・・
気を失っていた羌瘣は目を覚まし、自分も趙峩龍討伐に加わると信の下にやって来ます。
羌瘣は自分に休めとでも言いたげな信に言います。
「深手を負っているお前よりは動ける、それに・・松左はいい奴だった 本当に・・」
信は羌瘣の思いを汲みます。
「分かった だがもう絶対一人で無茶はすんな」
信は空を見上げ松左にしっかり見届けてくれよ!と語りかけ、前線部隊に号令をかけます。
「行くぞ飛信隊っ 趙峩龍の首を取る!!」
オオオオオッ
【 趙軍左翼・尭雲軍天幕 】
趙峩龍軍が退却との報告が尭雲の下にもたらされます。
尭雲の右腕は王賁に負わされた傷により血の気がありません。
常人ならば腕を切り落とさねばならぬ程の深手を負っていました。
「趙峩龍が苦戦しているのか」
尭雲は戦況を確認。
尭雲軍の精鋭「雷雲」が趙峩龍軍の援軍に向かおうとしていること。
その援軍を秦軍の玉鳳が必死の抵抗で防いでいること。
それらを聞き尭雲は趙峩龍が追い詰められている現状を信じられずにいました。
《 お前ほどの男がなぜだ・・お前が討たれるようなことがあれば我々は・・・ 》
【 雷雲 vs 玉鳳 】
飛信隊の横腹を急襲するべく突進する尭雲軍「雷雲」。
「突き抜けろ! 趙峩龍軍が敗れては戦局が大きく傾くこのなるぞ!」
その雷雲の猛攻を必死でせき止めている玉鳳。
王賁の代理となって玉鳳を指揮している番陽も最前線で猛攻を防いでいました。
「ひるむなァ!一人も飛信隊の戦場に行かせるでないぞォ!」
番陽は限界が近いことを自覚していました。
《 急げ 信 我らが尭雲軍を止められているうちに・・趙峩龍を討ってくれ・・・ 》
【 飛信隊・前線部隊 vs 趙峩龍軍本隊 】
「ルオオオ!」
ついに趙峩龍の居場所にたどり着いた信たち。
飛信隊の急襲に、まだ守備固めが出来ていない趙峩龍軍は慌てます。
その想像以上の勢いとスピードに数では計れぬ畏怖を覚える趙峩龍の側近たち。
「趙峩龍様を逃がさねば」
一方の飛信隊も想像以上に多い敵の数に足を止められざるを得ませんでした。
しかし、那貴の軍は趙峩龍の退路を塞ぐべく馬南慈軍側の道をふさいでいます。
趙峩龍に逃げ場はもはやありません。
田永が叫びます。
「行ける奴から行って 趙峩龍を討つんだっ!!」
信を先頭に羌瘣、楚水ら前線が趙峩龍軍をかき分け前に突き進む!
「ルオオオッ」
【 趙峩龍 】
側近たちが趙峩龍に戦場からの脱出を促しますが、趙峩龍は黙して動きません。
趙峩龍は考えていました・・
亡き主である藺相如が残した言葉の意味を・・・
ドガラ
槍を握りしめ、迫る信たちへ静かに馬を向ける趙峩龍・・。
キングダム 第596話 END
【 キングダム 597話 考察 】
ついにといいますか・・やっとかといいますか・・
決着の時が近づいて来たようです。
やはり映画公開に合わせたのでありましょう。
遅くともゴールデンウィーク中にはケリがつきそうですね。
【 凹むだけなのか?河了貂 】
凹んでました河了貂。
無理もありませんね、松左の優しさを理解してた上で与えた任務ですから。
信が趙峩龍を追撃する報を聞いても祈るだけの河了貂を見て、何か信に授ける策は無いのか?と物足りなさを感じた河了貂ファンもいるでしょう。
私もそうです。
こうなってくると趙峩龍が放った別動隊に期待するしかありません。
もちろん河了貂にポイントを与えるための期待です。
ただ、その別動隊に尭雲がいないことが今週ハッキリしましたので、大きな期待は出来ません。
頑張れ!別動隊!
【 番陽頑張る 】
漢の意地を、番陽の意地を見せてくれました。
サポート役がサポートに徹する地味ではありますが大事な役目を番陽は果たそうとしています。
信たちだけで戦争しているんじゃありません。
老体にムチ打ち戦場を駆ける番陽は、ある意味信よりカッコイイと思います。
この老兵をただのお守りキャラとして描かないキングダムであって欲しいと願いますね。
ただ、助けられる役目が板についているのは事実ですが・・
来ますかね?王賁。
【 兵糧問題の弊害なし! 】
みなさん食べてないのに元気すぎます。
そりゃわかっていますよ、エンターテインメントなんだって。
それにしてもですよ、河了貂が危惧していたガクッと落ちる時が全然やって来ません。
趙峩龍や李牧もその時が必ず来ると我々読者を煽っていたじゃありませんか・・
ちっともそんな気配はありません。
おそらく・・劇的に・・全ての事が済んだ後に・・訪れるのでしょう・・ね。
蓄積ダメージとかキングダムに関係無しと改めて思い知らされる朱海平原編です。
【 趙峩龍 】
偉大なる亡き主、藺相如の言葉って何でしょう。
「中華についての話だ・・」
この先に何を藺相如は趙峩龍と尭雲に語ったのでしょう。
三大天様のお言葉ですからね、先を見据えた深いものなのでしょう。
仮にこの言葉が軽~いものならば趙峩龍のポンコツっぷりを責められなくなります。
ポンコツは師匠譲りということになるからです。
逆に先を見据えた深いものであるならば・・
もう疑う余地はありませんね、趙峩龍がポンコツだってことが作者によってお墨付きになるのです。
おそらくは中華統一についての話を藺相如はしたのでしょう。
それはこの先も長く続く中華思想に通じる内容ではないでしょうか。
徳のある者がすべからく統治する責務を有しているってアレです。
それが天子様。
徳が無い者は徳のある者に取って代わられるのは当然のことであると。
たとえそれが主君であっても・・
木を見て森を見ずじゃダメだよん的な話をしたんじゃないでしょうか。
どっちにせよ今更感は否めませんが。