キングダム前話【第556話】王翦の守りあらすじ
朱海平原 左翼
亡き主、慶舎の仇討ちに燃える岳嬰軍
その眼前に飛信隊の旗が!
「ようやく・・」「ようやく!」
必ず殺ったる!感MAXの趙将・岳嬰、怖っ!
血管浮き立たせて ゴゴゴゴゴッ
相対する飛信隊
岳嬰とは対照的に、信は静かに岳嬰軍を見ている。
河了貂が信にあえて忠告をする。
「岳嬰軍は決して弱いわけじゃない、普通なら主力・主功を担う強軍だ。」
「それに岳嬰は主である慶舎を討った飛信隊に対しては士気をあげてくる、特に信には・・」
やはりどこか冷めているように見える信。
「十分 分かってる・・・」
そこへ玉鳳隊の王賁と番陽が到着する。
信がいつも通り王賁にカラむが王賁は無視。
河了貂に用があって来た王賁が話し始める。
「岳嬰との因縁は聞いている
お前ら飛信隊が前に出れば岳嬰も前に出てくるだろう、
その隙に左後方から玉鳳隊が回り込んで横から入り
敵将岳嬰の首を取る」
王賁から作戦を持ちかけてきたのだ。
飛信隊単独で岳嬰軍とあたるよりも、玉鳳隊との連携を望んでいた河了貂にとっては渡りに船の申し出である。
「俺もその作戦を王賁に持ちかけようと思ってた」
「単純な作戦だけど、十分それで戦れると思う」
軍師である河了貂のGOサインに信は納得。
「んじゃ決まりだ」
「王賁、お前が来る前に俺が岳嬰の首取るけどな!」
王賁と番陽
信たちに作戦を伝え、自分たちの隊に戻る道中
番陽が信の能天気さを呆れる。
飛信隊と玉鳳隊にかかっている責任を信は理解できているのだろうかと。
信はバカなんじゃないかと。
番陽の横で黙ってそれを聞いていた王賁の脳裏に以前に蒙恬が言っていた言葉がよぎります。
~蒙恬~
「どんな戦況であっても自分勝手な景色をみてんだよ、大将軍ってのは」
大将軍という言葉と信を頭の中でリンクさせてしまった王賁はおもわず口にします。
「有り 得ぬ」
朱海平原 趙軍 趙峩龍軍団
ニヒル感たっぷりに趙峩龍は飛信隊と玉鳳隊の動きを見て考察します。
「岳嬰狙いか・・」
趙峩龍は飛信隊と玉鳳隊が岳嬰狙いであることを見抜きます。
それはつまり、秦軍の亜光軍一軍だけでこちらの尭雲軍・馬南慈軍、
そして自分の趙峩龍軍の三軍を止めることを意味していることも。
「なめられたものだな、ならば望み通りに」
秦軍の想定通り
亜光軍が趙軍三軍の攻撃を受ける戦局ができあがった。
当然、亜光軍は防戦の構えに入る。
趙三軍が亜光軍に突撃を開始。
攻め軍団と言われる亜光軍が本気で守備を固めた結果、
趙三軍の同時攻撃でさえ第一防陣を抜かせぬ鉄壁の守りを見せる。
飛信隊の後方から前線の様子を窺う玉鳳隊。
亜光軍の守りの固さについて王賁たちが話している。
「気合いだけであれほど守れるわけではない。そしてあれは普通の守りでもない。」
王賁の話す意味が周りにいる番陽たちにはわからない。
間常が口を開く
「長年に渡り王翦軍の第一将を務める亜光は、王翦の戦術をいくつかそのまま使えると聞いている・・」
王賁もこの守りの攻略法がみえてこないといいます。
「あれは正に王翦の守りそのものだ」
遠く朱海平原を見渡せる丘の上で
戦況を見ている李朴が王賁と同じ事を考えていました。
あれは王翦の戦術だと。
そして、それを実行できる亜光が凄いのだと。
それをも見越している私も凄いといいたげな顔をしつつ、
だが、李朴は言います。
「それ故に、亜光を討ち取れば決定打となります」
李朴から対亜光の秘策を授かっている馬南慈が動きます。
「この馬南慈が亜光の守備を崩壊させる!」
笑みを浮かべる馬南慈 グフフフッ
一方、信たち飛信隊も岳嬰軍と激突!
岳嬰軍攻勢の知らせを受けた趙峩龍はまたしてもニヒル感を出しながら語りはじめます。
趙峩龍ニヒル感60パー
「飛信隊で岳嬰を釣り出して・・ごにょ・にょ・・」
そのころ岳嬰
血管浮き立たせて飛信隊に猛進!ゴゴゴゴオォッ
趙峩龍ニヒル感90パー
「岳嬰らがどれだけ慶舎に命がけで・・ごにょ・にょ・」
そのころ岳嬰
血管切れそう!ドゴゴゴゴォッ
趙峩龍酔いしれ度もMAX
「どれだけの思い・・どれだけ・・ごにょ・にょ」
そのころ岳嬰
もう黒目が小さすぎ!怖いわ!叫ぶ!殺せェェ!
趙峩龍と岳嬰の温度差がすごい。
静かに岳嬰軍との戦況を見据える信。
今回の朱海平原での戦いは
小物たちに頑張ってもらわないといけません。
その筆頭が慶舎の片腕であった岳嬰です。
慶舎のオマケであった彼が主人公である信や王賁と対峙しなくてはいけないわけです。
それって超プレッシャーじゃないですか!
読者が大好きな敵タイプの「デッカイジジイ」でも「イケメン風」でもないのに・・
まぁ、おそらくサクッと信か王賁に殺されます。
殺されるでしょうけど、何か爪あとを残す場面を期待したいと思っています。
せっかく仇討ちという付加価値がついたのですから、作者もどうにかしてやろうと思っているハズです。
もうひとりの小物、趙峩龍。
なぜかニヒル感を出しています。
嫌いじゃありません。この感じを貫いてもらいたいと願います。
亜光には戦死してほしくありませんが、
超人李朴が裏で姦計を巡らせていることを考えると・・
キングダムをお役御免になってしまうのですかねぇ。
麻紘と亜光を超人李朴が殺し、結果、蒙恬や王賁、信といった
次の世代に活躍の場を与える筋書きなのかもしれませんね。
だから朱海平原編は信や王賁たちに活躍の場はあまり無いのかもしれません。
王翦仮面が水戸黄門ばりに最後に出てきて、
まるっとお見通しであったわ、フフフフッな展開がこの先定番にならないことを願いつつ、今回の感想を終わります。
関係ありませんが・・
超人李朴 vs 王翦仮面
こう書くとなにやらマーベルコミック中国版?て感じですね(笑)
キングダム第557話ネタバレ「間接粉砕」
朱海平原の戦い・九日目
【 秦・飛信隊&玉鳳隊 vs 趙・岳嬰軍 】
亡き主、慶舎の仇討ちに燃える岳嬰軍と趙将・岳嬰。
ただでさえ士気の高い岳嬰軍の兵士たちに向かい岳嬰がさらに兵を鼓舞します。
「黒洋の苦痛を思い出せ!慶舎様の弔い合戦だっ!」
「飛信隊をぉっ!」
馬上から岳嬰の槍が飛信隊の兵の胸を ドスッ
「殺って」「殺ってぇ」
続けて飛信隊の兵二人を ドスッ ドスッ
「殺りまくれエエェ!」
槍で串刺しにしたまま飛信隊の兵を持ち上げ叫びます。
それに応える岳嬰軍。 ウゥオオオオッ!!
〈 劣勢な飛信隊 〉
岳嬰軍の怨恨あふるる奮闘に飛信隊はどこも苦戦を強いられている状況です。
その知らせは飛信隊の本陣にいる信と河了貂のもとに続々と届きます。
「もういい 俺が出るっ」
焦れた信は自分が打って出るといいますが
河了貂に止められます。
士気の高い岳嬰軍に対して闇雲に動いてはいけないと。
「今」ではないと。
焦れながらも冷静な河了貂のリスクマネージメントです。
〈 飛信隊の後方で戦況を見ている玉鳳隊 〉
岳嬰軍の意外な奮闘ぶりを見て
岳嬰軍を狙ったのは失敗だったかも・・と番陽たちが不安になりはじめている。
しかし、王賁はきっぱりといいます。
「いや、作戦通りだ」
号令をかける王賁
「出るぞ玉鳳!」 オオオッ
王賁のいう作戦とは、
岳嬰にとって因縁ある飛信隊を前に出して、まんまと出てきたところを電光石火、左横から攻めて岳嬰を討つ。
そして崩れた岳嬰軍を飛信隊の後詰が討つというものです。
〈 連動する信と飛麃 〉
後方の玉鳳隊が動き出したことに気付いた信たち。
「テン!」
信が河了貂に確認します。
「行って 信」
河了貂がGOサインをだします。
「今」、このタイミングだと。
「行くぞ飛麃っ 一気に中央突破だ!岳嬰の首は俺が取る!」
【 秦・亜光軍 vs 趙・三将軍団 】
趙三軍の攻撃を防ぎ続けている亜光軍に趙軍の兵士たちは戸惑うばかり。
「どうなってんだ この壁はっ」
防壁を一壁抜けても亜光軍の防壁は中に入れば入るほど固くなるというマジカルウォ-ル。
後方で亜光軍のマジカルウォールを何とか解析しようと趙軍のニヒルな男、趙峩龍将軍が考察をしますが全然トリックがわからない。
〈 片や防陣壁を指揮する秦軍の亜光将軍 〉
戦況を見つめ自信満々の亜光。
「いくらでも攻めてくるがいい」
「王翦様より授かったこの手品、じゃない、この防陣、貴様ら如きに見破られ、じゃない、破られるわけがない」
〈 動き出す 趙・馬南慈軍 〉
馬南慈将軍がついに動きはじめます。
「そろそろ 行くかのォ」
行軍を開始。
防陣の謎を解かねば我らとて手こずるのではないかと部下が馬南慈に進言をすると
あのマジカルウォールのトリックを李牧から教えてもらっている馬南慈は、鼻で笑って部下にタネ明かしをします。
「フッ 李牧様曰く、この防陣には”関節”があるそうだ」
馬南慈、亜光軍のマジカルウォールに接触、戦闘開始。
難なく一壁を突破する。
〈 ちょい動揺か、趙峩龍将軍 〉
馬南慈が一壁を突破し、内に入った様子を見ている趙峩龍軍。
「馬南慈が入ったぞ!」
「入ったぁ!」
いろめき立つ兵士たち。
いや、
力で一列抜いただけだ、このマジカルウォールの謎の強さはここから発揮される・・
そう心の内で呟く、トリックのわからない趙峩龍。
亜光軍の兵の動きを冷静に見極め、止まらない馬南慈。
ドゴッ
飛び散る亜光軍の盾、盾、盾
ドッ
跳ね散る亜光軍兵の首、首、首
何っ、
なんで馬南慈はあっさりと中へ入ってゆける!?
いまだトリックのわからない趙峩龍。
〈 タネ明かし 〉
後方、戦況を見渡せる丘で
李牧がカイネにマジカルウォールのトリックを説明します。
亜光の防陣壁を作っている隊は二種ある。
ひとつは固い殻に徹する小隊。
もうひとつは
それらを自在に繋ぎ合わせる”関節”の隊。
「”関節”・・・」 カイネにもその意味がわかりません。
李牧が説明をします。
外殻を破った侵入者に対して
”関節”が瞬時に殻と殻を繋ぎ合わせて
隊形を的確に変形させている。
役割分担を明確にしているからこそ、その対応が早い。
つっかえ棒のように壁を強固にする場合もあれば
殻が割れぬよう関節自身が敵の攻撃力を分散させる役割にもなる。
つまり、マジカルでも何でもなく
亜光軍の守りにおける分業体制の成果であると。
「しかし馬南慈はうまく入って行ってますよ」
それほどの防陣にもかかわらず突き進めるのは何故かと
カイネは李牧に聞きます。
「可動している関節だけを狙っているからです」
「関節を砕けば殻は繋ぎどころを失くし、一小隊となります」
分業体制でも連携はとっている、連携部さえ断てばいいだけのこと。ということか・・
その時、前方の戦況に変化が。
亜光軍が馬南慈の進軍を止めるため別の動きを見せます。
亜光が軍令を出す。
「手品を、じゃないっ、防陣形体を変える!」
「”冊”をつくり 馬南慈を止めよっ」
李牧はマジカルウォールにはまだいくつか戦術があると分かっているようです。
亜光軍の新たな動きにも動じません。
「でしょうね・・」
「しかし、それが出るのを見て待つほど、趙は遅くありません」
亜光軍に次の手品、じゃないっ、次の戦術に移る間を与えず、
趙将・尭雲が亜光軍の防陣壁に突入します!
「尭雲だぁ」
「尭雲が入って来たぞォ」
ドスッ
「ボァアッ」
亜光将軍の次の”冊”とはいったい・・
まさかまさかのマジカルウォールの秘密でしたね。
正直・・説明もよくわかりませんでした。
秘策と呼べるほどのことだったんだろうかと思ってしまった読者も多いんじゃないでしょうか。
次の”冊”に期待しましょう。
じゃないと亜光が馬南慈にやられてしまう。
兵糧合戦の時のように王翦の凄さを感じたいですね。
マジカルウォールの凄さをもっと見たい。
もう何話も前から岳嬰は飛信隊に対して、特に信に対して
「殺す」「殺す」と登場する度に言ってきました。
立場が変われば被害者にも加害者にもなることを読者にも考えてもらうための必要なキャラ付けなのかもしれません。
この戦いで信と羌瘣が導き出す答えが楽しみです。
それにしても趙峩龍がおもしろい。
ニヒルなキャラで戦術家っぽいのに何にもわかってない(笑)
もう何にもわからないままでいてほしい。
第三の小物、尭雲。
はたして・・