【 キングダム 598話 あらすじネタバレ 】
朱海平原十四日目
信と趙峩龍が戦闘を繰り広げている頃
亜光軍と玉鳳隊も信をサポートするべく奮闘していました。
【 秦・亜光軍 vs 趙・馬南慈軍 】
馬南慈にいとも容易く討たれていく亜光兵・・
しかし馬南慈は趙峩龍の援護に向かえません。
それは亜光軍の将である亜花錦が馬南慈に対しちょこまかとヒットアンドアウェイな戦法を用いているためでした。
馬南慈にハエのようにまとわりついて時間を稼いでいるのです。
馬南慈は亜花錦を討つことより、今は亜光軍の兵を削って隊を趙峩龍の援護に向かわせなければ戦局に影響が出てしまうことを危惧していました。
「趙峩龍の元へ向かうぞ」
じりじりと兵を削られ、挑発にも乗らなくなってきている馬南慈軍に亜花錦は再度背後から突撃をかけます。
ドドッ
『馬南慈の足止めも限界が近い・・急げよ飛信隊 信・・・』
【 秦・玉鳳隊 vs 趙・尭雲軍 】
ここまで必死の応戦で尭雲軍精鋭の雷雲をせき止めていた玉鳳隊。
しかしついに一部の雷雲兵らが玉鳳隊を抜いていきます。
「よしっ 抜けたぞっ 行けェ!」
ドドドッ
王賁の留守を預かる番陽が仲間を鼓舞します。
「まだだ!少しでも刻をっ!そうすれば飛信隊・信が必ず趙峩龍を討つ!」
番陽も亜花錦と同じく、信が趙峩龍を討つまでは・・その一点を希望に戦っていました。
『信っ 急いでくれっ・・・!!』
【 秦・飛信隊 本陣 】
河了貂に次々と報告がもたらされています。
それは手薄になっているこの本陣を狙い、尭雲軍や馬南慈軍が入って来たとの報せでした。
「急報!ここを狙っている敵の小隊ありとっ」
それはおそらく趙峩龍が放った小隊のことでしょう。
河了貂は即断します。
「馬の用意!最悪の場合本陣を捨てる!」
河了貂もまた他の隊同様に信が趙峩龍を討ってくれると信じ、それまでは本陣を潰されないため頭をフル回転させていました。
『信・・・頑張って・・・!!』
【 信 vs 趙峩龍 】
信と趙峩龍の一騎討ちに割って入ろうとする趙峩龍の側近兵たち。
その行く手を塞ぐ形で羌瘣たちが現れます。
「行かせるな」
しかし羌瘣は先ほどの包囲網突破の蓄積ダメージで吐血してしまいます。
それを見逃す敵ではありません。
「ジャマだ女ァァ]
矛を振り下ろす側近兵!
バキッ
かろうじて剣で防いだものの落馬させられてしまう羌瘣。
ドサッ
見ていた田永が心配しますが自分も敵に囲まれ動けません。
我路がすぐさま羌瘣を助けに向かいます。
一方で信も趙峩龍の攻撃を何とか凌いでいる状態・・
田永は意外な趙峩龍の強さに驚きます。
「くっ くそっ くそっ 負けんな信!!」
その言葉に反応するかのよう雄叫びを上げる信。
「ルオオ」
いつもなら敵に一撃をお見舞いしている雄叫びですが、逆に趙峩龍の重い一撃を浴びてしまいます。
ドゴ
吹き飛ばされる信。
信の周りにいる田永や楚水らはそんな趙峩龍の強さを訝しがります。
「何であんなに強い・・いくら信がケガしてるからって」
「趙峩龍は軍師みてェな奴じゃなかったのか・・・」
そんなガヤに律義に反応する趙峩龍。
自分の双肩には先に逝った八将と主・藺相如の思いが宿っている・・
故に・・自分の剣が軽いわけがなかろうと・・
「砕け散れ!飛信隊・信!!」
趙峩龍渾身の一撃が信を襲う!
ドゴォ!
信は矛で防いだものの吹き飛ばされて落馬寸前・・
意識を失いかける寸でのところで馬の手綱を掴み馬上に踏みとどまります。
趙峩龍の言葉を聞いていた羌瘣が我路に支えてもらいながら話します。
「あいつも全員の思いを余さず紡いでいる・・全ての思いを・・・」
それは亡き親友、戦友、戦い散っていった敵・・・そして憧れ尊敬する王騎。
信が矛を上段に構える!
ブオッ
その姿に王騎の姿を見る趙峩龍!
「ルアっ!」
振り下ろされる王騎の矛!
バギっ
趙峩龍は致命傷は避けたものの右肩に裂傷を受けてしまいます。
同じ頃・・
尭雲は空を見上げていました。
本能型の尭雲は趙峩龍の命が消えかかっていることを感じたようです。
趙峩龍も信も互いの攻撃によって受けたダメージが大きく、矛を振り下ろすだけの力がありません。
信が趙峩龍に言います。
「俺は負けねェ・・俺は中華を統一する王・嬴政の・・・金剛の剣だ」
趙峩龍は藺相如が言っていたことを思い返していました。
『中華はひとつになりたがっている』
そして藺相如が尭雲と自分に伝えた二つの事・・
その二つ目を尭雲に託す趙峩龍・・
信は自分自身に、嬴政に、そして趙峩龍に宣言します。
「俺はっ 天下の大将軍になる男だっ!!」
ドオッ!!
信の振り下ろした矛は趙峩龍の上半身を横にスライス!!
キングダム 第598話 END
【 キングダム 599話 考察 】
趙峩龍も実は強かったのだ!
原先生も困ったなぁと思っていたはずですよ。
じゃなかったらキャラにわざわざこんなセリフ言わせません。
もっと前から文武両道な匂いを漂わせておくべきでしたよね。
取ってつけた感は否めません。
【 藺相如の伝えたかった二つ目とは 】
一つ目は全力で殺せでしたから
二つ目は全力で殺されろですかね。(冗談です。)
趙峩龍は二つ目を尭雲に託して死んでいったように見えました。
「後はお前が」
これは趙峩龍のように”全力で相手を潰せ”とは別の事と考えるべきでしょうね。
考えられるのは”戦えぬなら行く末を見届けろ”でしょうか。
尭雲は利き腕を王賁に破壊されています。
以前のような武は到底期待出来ません。
登場時から半分退役軍人みたいなポジションであった二人なのですから、あり得る話ではないでしょうか。
【 馬南慈軍は元気 】
尭雲以上の実力と思われる馬南慈です。
その馬南慈を相手に討ち取られることもなく足を止めさせているのですから、亜花錦の実力も相当なものといえるのではないでしょうか。
軽快で頭のキレるキャラ設定も読者ウケのするものです。
であるならばもう少しページを割いても良かったように感じます。
さて馬南慈軍ですが今なら飛信隊を壊滅させることも出来そうです。
尭雲軍と組んで飛信隊を壊滅させることも可能に思えます。
玉鳳も亜光軍もボロボロに描かれていますし、やれないことはないのでは?と思うのです。
たとえ趙峩龍が死んでしまってもです。
にも拘らずそれが出来ないとなると、今はまだ出ていない軍の存在があるのかもしれませんね。
亜光なのか王賁なのか・・王翦なのか。