ゴールデンカムイ161話のあらすじ
ロシア国境警備隊の待ち伏せを受けたアシリパ達、一行は辛くも森の中へ逃げ込むことに成功する。
しかし待ち伏せの中においてキロランケが身を挺してまでオロッコの男を助けた行動に「なぜそこまでするのか?」と疑問があがる。
尾形はキロランケの不審な行動と、警告なしに襲ってきたロシア国境警備隊から「俺たちが襲われたのは理由があるはずだ」とキロランケに問う。
それでも頑なに話そうとしないキロランケ。
尾形は「やつら(ロシア国境警備隊)から直接聞くまでだ」と戦地に赴く。
一方、ロシア側も森に逃げ込んだ獲物の追撃に移っていた。
「日露戦争の延長戦だ!」
ゴールデンカムイ162話「狙撃手の条件」始まります。
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ゴールデンカムイ162話ネタバレ
【ロシアンスナイパー】
ロシア国境警備隊では尾形の銃撃によって1名が重症を負っていた。
そんな中、尾形も射撃の腕を認めるロシアの狙撃手は双眼鏡を片手にアシリパ達の追撃に向かおうとする。
そんな彼に対して仲間から「ヴァシリ!どこへいく?彼は重症だ」と声がかかるも、「皇帝を殺した男を逃がしてしまう」と仲間の負傷も気にしない様子。
ヴァシリの言葉に他の仲間からも同意の声があがる。
「やつを倒せば出世できる!」「ここで毎日リスを撃って暇つぶしせずに済む!」
(周りには原住民と雪しかない環境だと相当暇を持て余しそうですね・・・)
ヴァシリは更に「イリヤを撃った奴は頭を狙えたはずだ、腹を撃ったのは足手まといにして我々から逃げるためだ」と続けます。
(尾形に撃たれた男はイリヤと言うのですね・・・)
そこまでヴァシリが話すとイリヤはぐったりしながらも、ただ一言「追え」と言い放ちます。
こうしてロシア国境警備隊はアシリパ達の追撃に向かうのでした。
※ちなみにヴァシリとイリヤは日露戦争でも共に戦った戦友だったそうです。
しかしヴァシリの中に憎しみはなく、憎しみに駆られて銃を持つものは狙撃手に向いてないのだとか。
良い狙撃手とは「冷血で獲物の追跡と殺人に強い興味があるような人間である」とのこと、確かに熱血な狙撃手はあまり見かけませんね!
【追撃と狙撃手】
ロシア国境警備隊が追撃を行うのは入り組んだ森の中、ヴァシリは捜索をしながら考えます。
「トナカイそりはひらけた雪原を通るもので、このような険しい森の中ではいくらも進めない、逃げ切れないと奴らもわかっているはず」
「私ならどうするか? 私がイリヤを狙撃した男なら」
どうやらヴァシリは他の仲間たちとは離れた位置から、捜索と考えを巡らせている様子。
「森へ逃げ込んだトナカイそりの痕跡を見つけ・・・そこから追跡を始める敵を待ち伏せて狙撃する」
ヴァシリは双眼鏡を覗きながら考えをまとめます。
その双眼鏡の先には、まさにトナカイそりの痕跡を見つけ追跡に移ろうとする仲間の姿がありました。
しかし、ヴァシリは仲間に危機を伝えようとはしません。
それどころか、待ち伏せを行うであろう場所の特定に力を注ぎます。
「私ならあの斜面から狙撃する」
ヴァシリの見た先には険しい斜面が広がっており、斜面の上からなら動くものはまる見えになるのでしょう。
ヴァシリは斜面の側面に回り込み射撃の場所を特定しようと試みます。
なんとヴァシリは相手の思惑通りに追跡する仲間に警告するどころか、射手特定のための囮に使うようです。
「エサに食いつけ」
しかし、一向に射撃する様子が見て取れません。
ここでヴァシリは気がつきます。
「そうか・・・ 私が奴なら・・・・」
「私を待つ」
ヴァシリの考えた通りに尾形はヴァシリが姿を現すのをじっと待っているようです。
「狙撃に向いているやっってのは 臆病なまでに慎重なもんだ」
(尾形はこう言いますが、結構大胆なところがあったような・・・)
奴がノコノコと姿を見せるわけがない・・・
ヴァシリの考えが一定の結論に達した頃、トナカイそりの痕跡を追っていた二人のロシア兵はアシリパ達の痕跡を見つけます。
見るけたのは「モロッチョー」というウイルタ民族の食器入れ。
ロシア兵の1人が「モロッチョー」を持ち上げると食器入れの底面から釘のようなものが抜けます。
持ち上げた男が「なんだこれは?」といった次の瞬間!
「「ドンッ!!!」」
爆音と閃光がロシア兵を襲います。
食器入れが爆発した音は離れた位置にいたアシリパ達にも聞こえたようです。
音に驚くアシリパと白石を横目にキロランケが解説します。
「原理的にはマッチと似たようなものだ・・・」
キロランケによると、ザラザラした金属棒を薬品に差し込み荷物を持ち上げれば、紐についた金属棒が抜けて点火される仕組みになっていたようです。
(さす元工兵・・・戦場の便利屋の実力は折り紙つきですね!)
ここで手投げ弾の解説が入ります。
※ 手投げ弾の歴史は古いが事故が多かったため現場では嫌厭されていた。
日露戦争の開戦当初も使用されていなかったが、二百三高地で名もない兵士が即席の手投げ弾を作ったのがきっかけであると言われている。
(この~名もない兵士が~の部分で、キロランケが描写されているのが爆発物に対するエキスパートな感じがすごく出てますよね!)
(ちなみに、手投げ弾の事故の多さと、取り扱いの難しさから手投げ弾を扱う兵士は「擲弾兵」と呼ばれ、栄誉ある特別な存在だったようです!)
(しかし、キロランケは難しい手投げ弾の扱いを如何にして身に付けたのでしょうか・・・ロシア皇帝を暗殺した組織は以外に教育のレベルが高かったのかも知れませんね!)
爆発はヴァシリも確認することが出来た。
ヴァシリが双眼鏡で仲間の様子を見ると、一人は即死、もう一人は重症であった。
「皇帝殺しが仕掛けた爆弾に違いない」
ヴァシリは先の待ち伏せの際に歩いて救助に向かうキロランケの姿を思い出す。
「あの時の男だろうか・・・」 「撃っていれば良かったか?」
「仲間を捨て身で助ける勇気に敬意を払ったわけではない」
「『撃ってみろ』というあの態度が気に食わなかった」
「獲物の生き死にを決めるのは狙撃手の私だ」
森の中に響くのは爆発により重症を負ったロシア兵の悲鳴であった。
尾形はロシア兵の悲鳴を聞きながら、ヴァシリは仲間を助けに出ては来ないだろうと考える。
「そう・・・助けにくるような奴ではないだろうな、このうめき声を一晩中聞いても平気な人間のはずだ」
一方、キロランケ、白石、アシリパの三名は尾形が最初に撃った男、イリヤの元に来ていた。
イリヤは力なく木に背中を預けているがその目はキロランケから外さず、同じ言葉を繰り返している。
キロランケはそんなイリヤを冷たい目で見下ろしていると、イリヤは懐から一枚の手配書を取り出す。
「ロシアはお前を忘れてはいない」
その手配書に書かれていたのは、まさに若き頃のキロランケであった。
アシリパと白石も手配書に書かれたキロランケに声も出ないほどに驚いている様子。
そんな中、遂にヴァシリが雪上迷彩を身にまとい、銃を構える尾形の姿を発見する。
「見つけた・・・」
尾形がロシアンスナイパーに見つかったところで、今回はここまで!
ゴールデンカムイ163話考察
尾形VSヴァシリの狙撃対決は先に尾形を見つけたことで、ヴァシリが有利と感じます。
しかも、尾形が手にする銃は単発の旧式・・・
狙撃の腕が互角と考えると、尾形は苦しい戦いを強いられるかもしれません。
しかし、キロランケの仕掛け爆弾によりロシア国境警備隊はヴァシリ以外は戦闘不能ということも考えると戦況は尾形にも分があると思います!
一方のキロランケは自身が手配されている人間だと、アシリパと白石が知るところとなりました。
今までは頑なに自身の過去を話さずにここまで来ましたが、こうなると何も話さない訳にはいかないですよね!
果たしてキロランケの過去をアシリパ達は受け入れるのでしょうか!?
次回163話も見逃せませんね!