『前回のあらすじ』
キロランケとの死闘で負傷した谷垣を見つけた鯉登と月島は、キロランケを追跡する。
二人は道中で谷垣の銃が落ちているのを発見し、鯉登がそれを拾い上げる。
しかし、拾い上げた銃には爆弾が仕掛けられており、鯉登が拾い上げたことで点火されていた。
鯉登よりも早く爆弾の存在と点火に気が付いた月島は鯉登をかばい負傷してしまう。
部下を傷つけられた鯉登は、月島の制止も聞かずに単独でキロランケを追う。
キロランケの血痕を追って追跡をしていた鯉登だったが、血痕が途切れたところで、キロランケの待ち伏せされる。
待ち伏せによってキロランケにマウントをとられた鯉登はマキリで胸を刺されるが腕を盾にして致命傷を避ける。
圧倒的に不利な状況のなか、キロランケのお腹には谷垣が刺したマキリが刺さっていた。
それを見た鯉登は渾身の力でキロランケのお腹からマキリを引き抜き、キロランケの首元に差し込む。
キロランケと鯉登の決着が見えたところで、ゴールデンカムイ190話『明日のために』はじまります。
ゴールデンカムイ【ネタバレ】190話
『明日のために』
鯉登がキロランケの首元に差し込んだマキリはキロランケの右手に阻まれていた。
マキリはキロランケの右手を貫いて首に少し刺さっているが、キロランケに致命傷は与えられなかった。
思わぬ反撃をされたキロランケだったが、致命傷を避けたことによって攻勢に転じる。
キロランケは鯉登の右腕を貫いていたマキリに全体重をかけ、そのまま鯉登にマキリを突き立てようとする。
鯉登も抵抗するが、体制が不利なせいか力負けしているのか、鯉登の胸に少しずつマキリの切っ先が沈んでいく。
その時、二発の銃声が響き弾丸はキロランケに命中する。撃ったのは月島と谷垣だった。
さすがのキロランケも二発の銃弾を受けては立っていることができず、その場に倒れてしまう。
鯉登は谷垣と月島に「手出し無用」とだけ告げると軍刀を拾い上げる。
鯉登が軍刀を拾った時、キロランケは最後の手段とばかりに、手投げ弾の導火線の引き抜き、点火する。
点火された手投げ弾は鯉登と月島に向かって投げられるが、鯉登が軍刀で手投げ弾を斬るという離れ業を見せて難を逃れる。
月島が谷垣にキロランケを撃てと言った時、谷垣を制止する声がする。
谷垣を止めたのは、アシリパだった。
アシリパに続いて尾形を担ぐ杉元と荷物持ちの白石の姿もある。
「聞かなきゃいけないことがある 撃つな!!」
そういってキロランケに駆け寄るアシリパだが、月島は「どけッ そいつは手負いの猛獣だ!!」と銃を構える。
しかし、アシリパも「離れてッ 殺したらわからなくなる」と一歩も引かない。
『この旅は無駄ではなかった』
「逃げるぞ・・・ アシリパ」
そう言ったのはキロランケだった。
キロランケの目はまだ死んでおらず、諦めてもいなかった。
「ソフィアと・・・ ウイルクの話を・・・ きっとお前の中にカギがある」
アシリパに対し、話はじめるキロランケだったが、谷垣に刺された腹部からの大量に出血しており、それを見たアシリパも言葉を失う。
キロランケが長くはもたないことがわかっているのか、杉元は何も語らず、白石も「・・・キロちゃん」と一言だけ言葉にする。
「さっき全部思い出した」
「やっぱりアチャが教えてくれたことだった」
アシリパがキロランケに耳打ちでそう呟くと、キロランケは驚いた顔で言葉を無くしていた。
「ありがとう思い出させてくれて」
アシリパの言葉に鯉登と月島は内容がわからないようで「なんの話をしている?」と不思議そうに見ている。
キロランケはアシリパから思い出したと言われると、顔の力が抜けて「・・・そうか」とだけ答える。
キロランケはいよいよ最期の時が近いのか走馬灯を見ていた。
それはキロランケがここまで来た旅の内容だった。
犬ゾリに乗り、拳闘をしたり、サウナにみんなで入ったり、アイヌの村の生活だったり。
「良かった・・・・」
「この旅は無駄ではなかった。」
「ここまでアシリパを連れてきたのは無駄じゃなかった」
「いや結構無駄なことしたな」
キロランケがここまでの旅を思い出し終わった頃、キロランケは最期の力を振り絞って声にする。
「あとは頼んだぞアシリパ・・・!!」
「『俺たち』のために・・・ ソフィアと・・・」
キロランケが最期に見たのは、若い頃のウイルクとソフィアとキロランケ自身だった。
「ソフィア・・・!!」
「キロランケニシパがアチャを殺したのは本当か?」
キロランケからの答えはなかった。
あたりにはアシリパがキロランケを呼ぶ声だけが響いていた。
次回ゴールデンカムイ191話はどうなるのか!?』
遂に決着を迎えた190話でした!
キロランケのアシリパを無理にでも旅に連れ出したのはアシリパに思い出させるためだったようですね。
結果的にキロランケの目的は果たしたものの、アシリパは遂にキロランケからアチャを殺した真相は聞けませんでした・・・。
キロランケの旅の目的に対して、旅に同行していた尾形は無理にでもアシリパから秘密を聞き出そうとしてましたので、キロランケと尾形の協力関係にも謎が深まります。
さて、次回191話ではキロランケを失いながらも、アシリパと杉元は合流することができました。
このまま日本へ帰るのか?前回189話あたりから空気になりつつある「ソフィア」も気になるところです。
次回も見逃せませんね!