海咲に襲われかける夏生。
押しのけた反動で、海咲の顔にある大きな傷を見つけてしまう。
過去に海咲に一体何があったのだろうか――。
ドメスティックな彼女【ネタバレ】220話
海咲の顔の傷を見て、何も言えず目をそらす夏生。
「気持ち悪い?」
傷を前髪で隠し、海咲が聞く。
そんなことは・・・と言葉に詰まる夏生に、今まで同じように腫れ物に触るような反応をされてきたから慣れてると海咲。
服を着てタバコをふかす海咲に夏生が問う。
「生まれつき・・・?」
海咲が答える。
「・・・そうだなぁ・・・生まれつきだったら もっと割り切れてたのかも」
「こんなでも3年前まで商売道具だったからさ・・・」
海咲は自分の過去のことを話し出す。
小学生の頃からモデルとして活躍していた海咲。
教室で、海咲が載るチラシを同級生に褒められ、嬉しそうに微笑む。
成長してからは東京に上京し、事務所に所属していた海咲。
表情やポージングを自分なりに研究して、仕事も順調にいっている様子。
そしてその頃の海咲の夢―、
それは全国紙の表紙を飾るようなモデルになることだった。
ある日の撮影終わり、モデル仲間たちとご飯へ。
「ミサっち最近色んなのに出てるよねー そろそろ表紙の話来てもいいんじゃない?」
とモデル仲間。
うれしそうに実は・・・と『Li Li』の表紙が決まったことを報告する海咲。
周りのモデル仲間は皆、おめでとー!と祝福してくれたのだった。
そして表紙撮影を明日に控えた日の仕事終わり。
控え室で化粧水を使った海咲を激痛が襲う――。
海咲の化粧水に劇物が仕込まれており、顔に大きな傷ができてしまったのだった。
控え室に入るのは他のモデル、マネージャー、スタイリストくらいで犯人はその中の誰か。
妬みの犯行であることは明らかだったが、身内の可能性が高いため事務所は警察沙汰にしなかった。
仕事はなくなり、多額の見舞金だけ渡されて事務所を去ったという海咲。
その後は色んな仕事を転々としてきたという。
「全てに疲れたような虚しい目・・・それで『同類』か・・・」
海咲の話を聞き、彼女の言葉の意味が少し分かった様子の夏生。
自分の過去を話し終え、夏生にしたことを謝る海咲。
かすみの家に行こうかと思ったものの、『ステキな常連のおねーさん』として慕ってくれているかすみに今の状態は言いにくかったという。
「行くとこ決まるまで少し置いてくれないかな」
海咲は夏生に頼むのだった。
「フード宅配サービスでーす」
食料を沢山持って夏生の家を訪れた陽菜。
タバコの匂いに気付き、夏生に先生モードで注意しようとする陽菜。
同居人に追い出された知り合いを泊めている、と説明する夏生だった。
大学でサークルの作業中に、フミヤと電話する夏生。
海咲が夏生の家に押しかけたのを知ってずるいと怒るフミヤ。
夏生が困っていると言っても聞いてくれないのだった。
夜、夏生が家に帰ると海咲が晩御飯を作っている。
「あのさぁ あんま勝手なことしないでくれる?」
ため息をつく夏生。
しかし、だされた海咲の料理を前に少し感心してしまう夏生。
モデルを辞めた後頑張って覚えたという料理は意外にも美味しかった。
食事を終え、お皿を洗おうとする夏生。
置いといていいという海咲に、作ってもらって何もしないのはスッキリしないといって洗い始める。
横でお皿を拭いていく海咲。
夏生をからかいながら楽しそうにはしゃぐ海咲だった。
次の日、海咲にちゃんと部屋と仕事を探すように言って、家を出た夏生。
後から外出した海咲の姿を、バイトに遅れると急ぐかすみが見つける。
男の近くで現金を数える海咲の姿。
一体それは――?
ドメスティックな彼女 220話の感想
海咲の傷の原因が明らかになりました。
虐待?DV?との個人的な予想は見事外れて、同じ夢をもつ仲間に裏切られたものという、それはそれで重いものでした。
女の嫉妬は恐ろしいですね・・・
用無しになると簡単に捨てられてしまう・・・海咲の希望を失った目はその絶望を経験したゆえのものだったんですね。
だけど夏生と過ごすようになって海咲の表情がちょっとずつ豊かになってきているように感じます。
ただ、最後の海咲は何をやっているのかさっぱり・・・笑
次回を楽しみに待ちましょう!