回想シーンからスタート。(正確には紅葉の夢)
病院のベッドに座り、点滴を打ちながら、一人将棋を指してる兄(桜)と、
ベッドの横のイスに腰掛けている紅葉がいます。
「兄ちゃんの腕が細すぎて枯れてるみたい」と友達に言われ、
ケンカをしてぼろぼろの紅葉。
兄は笑って「すぐ友達なくすぞ」とたしなめます。
当然、兄をバカにされた紅葉の怒りは収まりません。
まあ当然だとは思うんだけどなあ。自分の兄弟をバカにされたんだから。
ここで兄は紅葉に聞きます。
「お前の手は何の為にある?拳を握る為か?」
ん?という顔を紅葉はしています。
兄は続けます。
「僕の手は駒を握るためにある。一手一手命をかけるように。
そんな風にしてたら、いつの間にかこんな腕だ。」
「お前はこの手が気持ち悪いか?」
兄の問いかけに紅葉は首を横に、ぶんぶん。
「むしろこの生き様カッコイイか?」
兄のこの問いかけには、紅葉心の中で(言ってねえ・・・)
・・・とてもかっこいい生き様とは・・・いえないなあ・・
お前の手番だぜ
この言葉と同時に目覚まし時計が鳴り響き、現在の紅葉の部屋のシーンへ。
二段ベッドの下で目を覚ました紅葉。
なんで二段ベッドの下なんだろう??死んだ兄が上で寝てたのかなあ?
一階のリビングから「大変な事になっている。」との母の声。
TVには紅葉と、銀杏(紅葉の師匠:なんだかんだあって、紅葉が銀杏の裸をみてしまい、紅葉は弟子に)の姿。
TVの内容を簡単に説明すると・・・・
・中学生将棋竜王戦・全国大会において、市原銀杏(史上初の女性プロ棋士)が、
中学一年生の弟子をとったと暴露。
・その弟子というのが「伝説」と呼ばれた、故 蔵道桜九段の弟で、
大会ベスト4に残った紅葉だということ。
驚く、紅葉。 そりゃ、いきなりTVで有名になっちゃいましたからね。
TVリモコンもって、カタカタカタ。
「朝から騒がしい奴。」 と、朝食の玉子焼きを食べながら、銀杏。
母親は何も気にする事なく、「おかわり言ってね。」と。
風呂入ったり、食事したりと自由な振る舞いをしている様子の銀杏。
「何してんだ!!!」と紅葉。
本日が「奨励会入会試験」の日であり、紅葉の師匠である自分が、遅刻しないように
迎えに来た。と、銀杏。
TVに関して銀杏につめよる紅葉。「悪目立ちしすぎ。奨励会で無駄に敵作ったらどうするのか」と。
対して意に介さない、銀杏。玉子焼きマヨネーズつけて食べてます。顔赤らめて。「マジうまい」と。
紅葉「俺のじゃねえか!いか程食うんだ」→銀杏「取ったら持ち駒(じぶんの)にできるし」
と、ばたばたしているうちに「時間大丈夫?」と母親。Σ(o゜д゜ノ)ノ
「新進棋士奨励会(プロ棋士を目指す者をふるいにかける養成機関)」
入会試験は毎年一度きり。俊豪、神童が集う。 なんとか間に合った、銀杏、紅葉。
やはり朝のニュースで注目を集めてしまった紅葉。会場に入ってもいないのに空気がピリつきます。
ここに綿貫登場。師匠は見つかっていないが、プロ推薦を受けて受験。
「奨励会で倒せないから、試験落ちるなよ。」と一言残し、先に会場へ。
紅葉には師匠として銀杏から課題が与えられます。それはのちにわかります。
いよいよ入会試験の一時試験開始です。「高雄」の間に集う入会希望者達。
奨励会幹事・清浦羊桃より一次試験の概要が説明されます。
(紅葉は清浦が兄と何度も対局していた人間だと気づきます)
〈一次試験概要〉
・受験者同士の対局(無作為に選ばれた者同士)
・今日と明日で計6局の対局
・4勝2敗以上の成績で一次試験通過
・持ち時間は1人一時間。切れた時点で一手三十秒に切り換わる
ここまでで質問ある者と聞かれ・・・手をあげたのは銀杏!!!
「見学はありか?」との質問。 師匠同伴は自分だけだと気付き顔が赤くなる紅葉。
何をしているのかとざわつく受験者たち。
銀杏と清浦のやりとり
・清浦「規則上基本的にダメ」→銀杏「肩肘張っちゃって~。たまには肩の力抜いて」→
清浦「ダメだ」→銀杏「今なら女子高生の肩たたきが・・・」→清浦「ダメだ」
と、ここで他の試験官が見学くらい・・・の一言。 清浦渋々「今回だけ」とOK。
当の紅葉は「参観日」みたいと若干嫌がっています。
「将棋指しに試験に来たのであって、乳くり合い見に来たわけじゃない」受験生の一人が発言。
「弟ってだけでつけ上がってる奴弟子にするなんて、市原さん物好きじゃなァ」
この発言に、紅葉若干ケンカ腰に。
「ケンカするなら二人共不合格にする」の清浦の発言に、謝る二人。
清浦もこのやりとりから、紅葉が銀杏の弟子であり、桜の弟だと気付きます。ただ、紅葉が
兄と比べると見劣りし、なぜ波に乗っている若手棋士の銀杏が弟子に取ったのか疑問に感じてます。
清浦の考えを感じ取った様子の、銀杏。「私の弟子をなめない方がいい」 若干こわ~い顔で
清浦をにらみます。
一局目の組み合わせが発表される中、紅葉の対局相手は先ほどケンカになりそうになった受験生。
名前は「舘虎千鳥」。
〈舘鳥プロフィール〉 しつこい攻めで、追い詰める様は、まるで毒蛇
中学生全国将棋 聖王戦 ベスト4
竜王戦 ベスト4
虎王戦 準優勝
相変わらず、千鳥はケンカ腰です。 対局開始です。
「約1千万人いる将棋人口に対し、毎年入会できるのが、せいぜい10数名。
入れたところで、七割以上の人間がプロになれず、脱落。
たった一度の全国ベスト4程度の才能では・・・」 清浦の言葉。
言葉通りというか、ただただ粘る将棋を指す紅葉。アタヽ(´A゜`ヽ三 ノ´A゚`)ノフタ
「負けたらまた殴るのか?」の千鳥の言葉・・・
一手一手の寄り(一手受けても、一手攻められる形勢が縮まらない状態)
千鳥が、トドメと攻めを続けますが・・・・
いつのまにか、攻め筋がなくなっています。
ここで銀杏が紅葉に出した「課題」の回想。
「一切攻めず、受けだけで勝つこと」これが課題。
「受け」とは我慢する事ではなく相手の「攻め」をl殺すこと。
・「桜流」・・・相手に攻めさせず殺す
・紅葉の棋風・・・相手に攻めさせて殺す
この課題に答え、紅葉は勝利を収めます。
紅葉「俺は殴ったことはない。頭突きしかしない。俺の手は、一手一手命をかけて
駒を握る為、竜王になる為にある!!」
銀杏「アイツは天才の中でも一際魅せる棋士になる。紅葉の命は
竜王になる為にある!!」
【 感想・考察 】
「棋士」として、手はなんの為にあるのか?兄の言葉。すばらしい。
その言葉をずっと覚えていたんですね。紅葉は。対局で負けても殴らず、頭突き。
頭突きの理由がわかりました。
それにしても・・・「将軍清浦」と呼ばれている、清浦七段。顔つき怖い・・
清浦の顔だけが、明らかに画風が違う雰囲気(笑)劇画タッチ・・・
「紅葉流」と銀杏は言っている「相手に攻めさせて負かす」紅葉の棋風。
これって、一手でも間違えたら・・・・大変ですよね。
なにはともあれ、まずは「1勝」をつかんだ紅葉です。