鬼丸と草薙の戦いを終えてから一夜、七日目の朝に刃皇は自分の引退宣言が鬼丸の勝利によって霞んだことを不満に表していました。刃皇は今後全勝力士は日が経つにつれて減っていき終盤には自分一人になることをいつものことだと言っています。栄華大附の主将であって同じ部屋に所属をしている、四方田は童子切への思いや相撲への情熱を話してくれた加納の心境を知り本当は彼が相撲を好きで真剣に取り組んでいることを知りました。その思いを聞いて大包平に勝ってほしいと初めて思えたのです。しかしその言葉は童子切に勝って初めて口にできる言葉であり、今は口にできない言葉でした。そして本場所、どちらも全勝であり因縁の対決だけではなく今後の優勝争いを左右する一番となりました。童子切も刃皇も超えて頂点に立つために加納は全てを賭けて勝負に臨むのでした。
火ノ丸相撲【ネタバレ】226話
加納と天王寺は小学生の頃から全国大会の常連であり、その頃からのライバルでありました。小学生横綱は学生別で争われ、加納は3年生の頃に天王寺は6年生の頃になり、中学2年生で加納は中学横綱へと上り詰めました。童子に天王寺も中学横綱になり決勝戦で戦いました。その頃から二人には未来における東西の横綱である国宝の名で呼ばれるようになっていました。そんな二人が同じ鳥取白楼高校で同じチームになりました。そんな二人が大相撲の土俵の上で優勝を賭けての大一番に臨もうとしていました。
加納の心境は二番手と二度と呼ばれないようにするための覚悟と天王寺への恐怖で覆われていました。その二人の取り組み自体は10秒にも満たない決着でした。天王寺の張り手が加納を襲い、左手を上げられますが堅守の加納はすかさず土俵際で踏ん張りつつ天王寺の右手を押さえ込みます。しかし天王寺は対戦する全力士の情報を頭に入れ、相手の成長も想定して相撲全てを支配していました。加納の堅守は天王寺の想定を超えられていなかったのです。為す術なく押されていく加納に刃皇は自分が稽古をしたことへ怒りの表情を浮かべていました。変形小手投げの「六つ胴斬」によって敗北をしようとした瞬間に天王寺の腕をつかみます。技を止められたはずの天王寺でしたがその表情はとても嬉しそうな表情でした。加納は改めて天王寺に並び、ライバルになるために大相撲の土俵へと上がったことを思い出しました。互いにライバルであるだけではなく優勝を目指す力士として勝利を譲るわけにはいきませんでした。最後は土俵際の両者による投げの打ち合いになりました。両者が土俵から同時に落ちていきました。軍配はどちらに上がるのでしょうか?
火ノ丸相撲226話の感想!
時間にして10秒にも満たない取り組みではありましたが、加納と天王寺の両者にとっては非常に重要な一番となりました。失いかけていた相撲への情熱を再び取り戻すために全身全霊で勝負を挑んだ加納。そんな加納の復活を天王寺だけではなく相撲を見ている誰もがその復活を待ち望んでいました。ライバルであり、全勝同士の対決の決着は来週へ続くことになりました。鬼丸が全身全霊の相撲によって相撲への本当の情熱と愛を取り戻したように、加納も勝っても負けても相撲の本当の楽しさや意欲を取り戻して今後の取り組みへと繋げてほしいと願っています!天王寺もこれまでのように煽るだけではなく加納の力を認めてお互いに歩み寄って上を目指してほしいです!