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紅葉の棋節【ネタバレ】第9話
合格してから、奨励会スタートまでの2ヶ月間、対奨励会員対策のひとつとして、香落ち戦を猛研究してきた紅葉。
兄の棋譜から最新の棋譜、銀杏との実戦形式のシュミレーション。
最初は雪柳のペースで進んでいた対局。しかし、中盤では猛研究の成果もあって、その成果はだせた紅葉。
形勢は逆転し、紅葉が優勢のまま終盤──。 読みきった・・・・・。
「負けました。」
読みきったのは、自分の玉が死ぬ終局図──。 実力差を痛感し、歯を食いしばる紅葉。
今までとは違い、自分の将棋を見失ってはいなかった紅葉。兄と比べられなめられていたわけでもない。
紅葉の実力を認めてくれていた上で、完全な棋力の差での敗北!!
二次試験で対局した守屋が4級。1級差でここまで違うものなのかと感じる紅葉。
「負けました。」 千鳥も敗北──。相手は5級の森下 静(12歳)。
「舘虎くんたしか、全国上位常連だよね・・・最近の全国レベル低いね!!」とブツブツ・・・。
千鳥は内心、(声小さいくせに腹立つこといいよるわ!)と若干キレ気味です。
「負けました。」 さらに敗北を告げる声は続きます。綿貫も敗北・・・。
「案ずるな若者よ・・・君の敗北は・・・そう!運命(さだめ)に定められてただけ!!逆らうことなかれ!!」
相手は4級の遠藤 豆太郎(14歳)詰襟制服に坊主頭で、なぜかキラキラしてます (´゚艸゚)∴ブッ
綿貫は内心、(こんなふざけた奴に)と、千鳥同様若干、キレ気味です。
「どうしたの?自分が苦戦した同期が負けていく様が、そんなに驚くこと?」紅葉の驚きを察し、雪柳が言います。
続けて、「こんなのまだ氷山の一角さ・・・僕も赤江門下のホープなんて言われちゃいるけど、これより上なんていくらでもいるよ。」
立ち上がる雪柳。
「ようこそ。鬼の住処、奨励会へ。今日はあと二局残ってる。是非とも生き残ってよね。」奨励会員の面々が描かれています。
「そうだ、まだ二局残ってる。次に備えないと・・・」立ち上がろうとする紅葉ですが、立ち上がれず膝をつく紅葉。
(立てない!!膝に力が入らない!!これは・・・久々に感じる・・・心が折れる感触・・・!)
──将棋に運の要素はない。
・努力によって積み上げる「研究」 ・いかに相手をはめるかの「作戦」
・磨き上げた「読み」 ・局面を見極める「勝負勘」
それを互いにぶつけ合い優劣を決める、完全な実力の世界!! 故にその負けた時の衝撃は計り知れない──
全否定されたような感覚に陥る紅葉。しかし、銀杏からもらった、お守りを取り出しじっとながめ、
(大丈夫!!今までを無駄にしない為に、今の失敗を次に生かす!!拳を床につき、立ち上がる紅葉。
遠藤 「雪柳よ、どうだった新入りの力は。 何故彼に問うのか?それは私と彼は運命のライバ・・・」と言い掛けた状態で、
ジュースを自販機で買いながら、雪柳が語る。
雪柳 「遠藤くんと森下くんもお疲れ。」
遠藤 「私も通った道だが・・・今のままでは奴らは上がれぬ定めだろう。」
雪柳 「そうだね。才能も努力する事も、奨励会では当たり前・・・どこが違うかと言うと、自分だけの武器が有るか。今日はその差だった・・・」
(逆を言えば、もしあの熱を帯びた彼が武器を持ったとしたら・・・)
雪柳 「だから嫌なんだ。突然舞い上がってくる才能ってさ!」
一度覚えてしまった負ける感覚は拭い切れず──第二局、第三局ともに負けてしまう紅葉・・・だけではなく、
奨励会デビュー初日。ただ一人、吉野が3勝したのを除いて、残りの同期14名が全敗を喫した。
このまま・・・生き残れるのか!? 紅葉を初め、千鳥、綿貫も揃って険しい表情。
「やあやあ」表に出た紅葉に声をかけてきたのは、銀杏。
「どーした、そんな浮かない顔して。まさかとは思うけど・・・初日に全敗なんてしてないよね?」あっけらかんと、笑顔で聞く銀杏。
ボギン!!心が折れる音・・・紅葉、千鳥、綿貫、全員その場に倒れこみました・・・・
顔が険しくなる銀杏。(あれ・・・ホントに負けちゃった?1勝くらいしてると思ったけど・・・私も読みが甘いな・・・)
心の中で反省する銀杏。
兄貴や銀杏さんを超えるどころか・・・染井や雪柳さんにも・・・奨励会で生き残ることも──!!
このままじゃ、竜王になれねぇ!! 神妙な面持ちの紅葉。
「銀杏さん。俺、もっと強くなりたい!!」
紅葉の言葉にニヤリと、銀杏。
「そんじゃちょいと行こうか。お泊り会。あ、ついでに2人もどう?」
(えっ銀杏さんと!!?)三人ともに、びっくりしています。
紅葉の棋節【ネタバレ】第10話考察
奨励会の一局目。前号の終わり方からすると、奨励会の開始までの2ヶ月間で、紅葉は強くなっていて、雪柳を負かす・・・・
と思っていたのですが、そう甘くはなかったようです。(ノД`)・゜・。
吉野以外「全敗」。どれだけ、強いんだ?奨励会員は?? 「全敗」というのが、奨励会員の強さを物語っています。
そして・・・その奨励会員達相手に、「3勝」した吉野。これまた強さは計り知れず──。 もし、紅葉と戦ってきたあの時、最後まで指したとしても、
紅葉には勝てなかった気がします。 仮に吉野が雪柳と当たっていたら、どうだったんだろうか?雪柳は当然、吉野の研究もしていたでしょうから、
雪柳の圧勝??
「圧倒的力の差」を感じてしまっては、「全敗」するのも仕方のないことでしょう。 コクコク(*゜ェ゜))
銀杏の言う「お泊り会」。どうも3人はなにか違う風に取ってしまっている感じもしますが・・・・・修行、ですかね・・・
このまま3人とも「市原門下」になって行きそうな気配がぷんぷんと漂っています。
はたして、「お泊り会」と言う名の修行で、3人はどこまで強くなれるのか!!!