キングダム【ネタバレ】「届かない指示」と５７６話考察

キングダム【ネタバレ】第575話「届かない指示」

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【　十日目の遼陽城　】

遼陽城の城壁の上で、今回の戦いを労い合う山の民連合。

壁が犬戎王ロゾを討ったところを全く憶えていないとキタリと楊

端和に話します。

それを聞いてキタリが声をあげて笑います。
「ッハハ　全くお前らしいな　壁将軍」

小バカにされてる壁。
「わっ　笑いすぎだぞキタリ殿っ」

十日前と比べてよそよそしさがすっかり消えた二人。

楊端和が壁を擁護するように

「それだけ必死だったということだ・・」
そして壁に労いの言葉をかけます。
「男を見せたな壁　本当によくやった」

感激の壁・・
「た・・端和殿ォ・・・」

そこにシュンメンとタジフが現れます。

シュンメンが楊端和に報告
「今　バジオウが静かに息を引き取りました・・」

凍りつく楊端和とキタリ・・

シュンメンが続けます
「ってのは冗談で・・」

楊端和、シュンメンにストンピング。
ド　ド　ド　ド

「痛いっ　冗談ですってば　俺も重症っ　ギャー」

シュンメンの悪い冗談に呆れるキタリ達。
バジオウはロコ族の長老が手当てをして、死にはしないだろう

程度の重症のようです。

タジフが壁に歩み寄り、労いの言葉を掛け乾杯をします。

応える壁。
「ああ　ありがとう　タジフもお疲れ様だ」

壁が城内の兵士達を見渡しながら呟きます・・
「十日間　本当に・・激闘だった・・・」

城内は負傷した兵でいっぱいです。

腕を斬り落とされた兵士・・
横たわり看病されている兵士・・
「肉を食わしたら直るんじゃないか？肉持ってきた」なダント・・
仮面を外し手当てを受けているバジオウ・・

「勝ってよかった・・勝ってよかった！　ううっ」
感極まる壁でした。

戦勝ムードの場をキタリが引き締めます。
「まだこれで終わったわけじゃないぞ」

楊端和が説明を始めます・・

この遼陽の戦いは
あくまで要所の「鄴」を取るための援護にすぎず
本来なら舜水樹率いる趙軍が「鄴」を解放するのを阻止するた

めの戦い・・

ここを離れた趙軍が「鄴」へ向かうなら
追いかけてその背を討つまでなのだが・・
舜水樹は軍を「鄴」へは向けず「列尾」に向けたらしい。

それは「鄴」が落ちぬと舜水樹が確信しての行動。
秦軍がいずれ力尽き撤退すると読んだということ・・
つまりこの趙王都圏から脱出出来ぬように
出入り口である「列尾」の門を硬く閉ざすためであろう。

なぜ「鄴」が落ちないと確信したのかは分からないが
我々は舜水樹率いる趙軍が「鄴」へ向かわないように目を光ら

せておかなければならない。
その時のためにも力を回復しておくことが大事である。

今は友軍を信じ、「鄴」陥落を信じてここで待つのだと・・。

壁も楊端和同様に他のニ軍、そして信のことを考えていました。

自分達（壁軍と山の民連合）はここを取り
食糧問題を解決できたが、あとのニ軍はそうではないはず。

ここから兵糧を送りたいところだが道は完全に封鎖され情報す

ら入ってこない・・

「鄴」を包囲している桓騎軍・・
北上している王翦軍・・

「信・・お前達の勝利を信じているぞ」

【　十日目の鄴　】

城都「鄴」を取り囲み
趙解放軍とも戦っている桓騎軍。

民で溢れる「鄴」の兵糧が尽きる方が早いのか
桓騎軍の兵糧が尽きる方が早いのか・・

摩論が桓騎に報告

「兵糧の減りが計算と合わないと思ったらクオ一家がちょっとず

つ兵糧庫からくすねてました」

「ゼノウ一家がこれ以上食いもの減らしたら兵糧庫を強奪すると

脅されました」

「兵糧の残り　桓騎軍も王翦軍も何かなければあと三日です」

桓騎が呟きます・・
「王翦の手下共もたついてんなー　ノロマが」

【　十日目の朱海平原　】

前日の九日目
秦軍右翼の将　亜光が馬南慈と尭雲に討たれ重傷になり
起き上がれぬ状態に。
中央軍本営の大将王翦にもその旨は伝わっていましたが
翌日の今日になっても指示はなく
秦軍右翼は将不在のまま十日目の戦いを迎えざるを得ない状

況となっていました。

秦軍右翼と趙軍左翼が戦闘を開始。

飛信隊歩兵団が前に出ます。

ドオオオッ！

飛信隊歩兵長、眼帯の崇原が兵を鼓舞
「押しまけるな！進めェ！」

ギリギリまで王翦の指示を待っていた王賁率いる玉鳳本隊も前

に出ます。

ドドドドドッ！

信が率いる飛信隊騎馬隊も前に出ます。

ドガッ！ドッ！
「一体何考えてやがんだ王翦将軍」

信、羌瘣、趙軍と激突開始！

将不在の中、策という策も無いままに
朱海平原十日目の幕が切って落とされました・・

５７５話　「届かない指示」　END

【　キングダム　第５７６話　考察　】

九日目までの秦軍それぞれの報告が今週は見られました。

読者に少し頭の整理をさせたようですね。

【　大将王翦　】

王翦が何も指示を出さないのは”あえて”なのでしょう。

ラッキー的なものを誘発するためなのか・・
次代の将達の成長を見越してなのか・・

いずれにせよ信や王賁からしたら
何かスッキリしない状態で十日目が始まりました。

亜光が討たれることも
ま、当然大将として想定の範疇でしょうから
亜光無しパターンの策があるのでしょう。

なんせ大将軍とか六将ってのは
「どんな戦局、戦況にあっても常に自分が戦の中心にいて全部

をぶん回す景色を見てる奴」
ですから。
今回楊端和がそうであったように、王翦もでしょう。

王翦は味方の兵糧を確保しなければなりません。
その算段がついたからこそ
我慢比べの戦いに打って出たのですから。

遼陽にしても、楊端和から「鄴」の桓騎の元へ兵糧が渡ればそ

れでよし、
渡らずとも楊端和軍が生き残れる分だけでも確保出来ればOK

だったと思われます。

となると・・なんてことはない、
王翦はそれぞれの場所でそれぞれの分の兵糧を確保させる策

なのかもしれませんね。

自分らの飯は自分らで作戦。

【　桓騎軍　】

城都「鄴」よりも早く兵糧が尽きそうな桓騎軍です。

楊端和と山の民のような関係と違って
桓騎とそれぞれの一家はあくまでギブ＆テイクの関係でしょう。

いつまで辛抱していられるかが問題ですね。

さすがの桓騎も少し焦れてきてましたね。

兵糧が尽きる前に「鄴」内の兵糧を盗みに入るかもしれません

ね。なんせ元野盗ですから。
桓騎が指示しようがしまいが動き出すのかも。

【　信と王賁　】

信と王賁はそれぞれにマッチアップしている趙将がいます。

信は尭雲
王賁は馬南慈

どんな展開になってもこれは崩れないと見ています。

尭雲と馬南慈相手に二対一で戦っていた亜光ってスゲエ！
そう思わせるためにも
信と王賁は苦戦しなくてはいけません。

それぞれに露払い的なキャラが朱海平原に見受けられます。

飛信隊歩兵長の眼帯でおなじみ崇原
亜光軍の異端、亜花錦

この二人が信と王賁の戦いに何らかの影響を与え
対決をより面白くしてくれるのではないかと・・願っています。

【　秦・左翼と中央本隊　】

当然左翼も中央も十日目まできているわけですが
何の情報もありません。

右翼の信たちが先に片をつけて
中央に合流なのか
或いは左翼の蒙恬が先に方をつけて
中央に合流なのか

いずれにせよ、中央が最後になるのでしょうけれど。