潔のゴールによって、チームZは第二試合を勝利した。
そして、勝利を祝してチームルームZで久々のごちそうを堪能する。
ごほうびの食事をほうばる皆。
そこで、潔がゴールを決めた瞬間のことに話が及ぶ。潔は何となく感覚で走りこんできめた、と説明するが。
「絶対、生き残るぞ、チームZ!」と湧き上がるチームメイトたち。
潔は、皆が寝静まる中、寝付けずにモニタールームへ向かう。そこに先客の千切と会う。千切は“空間認識能力”が高いという。その眼と脳が唯一無二の武器になるといわれ照れる潔。
だが、千切は1年前に膝に大けがを負い、今も爆弾を抱えてプレイしているとう事実を告げる。
そして、ブルーロックに来た理由を「諦めるため」というが、そこで食い下がる潔と仲たがいしてしまう。
ブルーロック【ネタバレ】15話「螺旋」
絵心甚八が!
チームYに勝利した裏で、紅一点のアンリちゃんが汚れた靴下をつまんでいる。
「高校生FW300人を集めて育成するこの“青い監獄”プロジェクト、そろそろJFUに経過を報告する時期なんですが、進捗はいかがでしょう絵心さん」
今から至福の時間だから、といいながらカップ麺の湯切りをしている絵心。
カップ麺・カップ焼きそばばかり食べている。
「現役時代の反動ですよ」と
「現役時代に食事制限で食べられなかった分、今はこればっか食べちゃうんです」とぺりぺりとカップ麺のふたを開けながら。
サッカー以外の仕事はやらなくていいという契約らしく、食事・洗濯他もJFU新入社員のアンリに任せている。
そろそろスパイスの時間だ…という。
チームZトレーニングフィールドでは、潔がいきなりシュートを外している
チームメイトに散々言われて、交代する。
「下手糞が!試合で決めたゴールはまぐれだな!」
潔は「やっぱ、皆俺より全然うめえよなあ…体力も半端ねえ」
「俺の武器は“ゴールの匂い”『空間認識能力』だってのはわかったけど…」
「何をどう使ったらいいのかイマイチわかんないんだよなあ」
潔は、千切と仲違してしまったことを悔いつつ、自分が皆の練習の足を引っ張ってしまっている事を反省しながら見つめている。
そこに絵心からの放送が入る。
画面に映ったのは、ソール焼きそばをすすりながら喋る絵心。
「ただいま第6試合までが終了しました。結果と順位表ハイドーン」
で、試合結果と総合順位が表示され、「ここでスパイス…」といって
これまでの成績とプレーに応じたBLランキングのチーム内順位変動が行われる。上位に来るのは、より価値の高いゴールを決めたもの。
「つまり、現在のチームZのトップランカーは、お前だ..潔世一」
第一段階では武器を見つけること。そして、次の段階が磨いて伸ばすこと。
それを「突出させろ」という。
「例えばアルゼンチンの世界的ストライカーリオネル・メッシ、彼の武器は独特かつ細やかでするピーディーなタッチのドリブルと恐ろしく振りの速いシュート、そこにおいて彼は地球上最も突出した怪物だ。故に彼はトップストライカーに君臨し続けている」
「前らが持っている武器はそれぞれ違う。だから磨き方も当然それぞれで違ってくる。メッシの真似をしたって、お前の武器は輝かない」
「お前だけのプレーを見つけ出して突出させろ。才能という熱い原石は磨かなければ自己満足のゴミと化す」
そして、次の試合までのカウントダウンが始まる。
皆はリーダーの掛け声に合わせ、各自明日に備えるため、休みを取り始める。
その中で、潔は、自分が他の皆のそれぞれの武器と自分のそれとを比較しつつ、
”ゴールの匂い“という抽象的な感覚という武器の生かし方に、「その瞬間になってみなきゃ感じられないもんなあ」と考えた後、「その瞬間」がいつ来るかはわかんないけどばててたり、反応できなきゃ意味がない...‼ということに気づく。そして、「その瞬間」に反応するためには90分間走り続けられる肉体だ!!といってランニングを始める。
絶対勝つという闘志を込めて。
「おいおい一人だけ抜け駆けの走り込みかよ、チームZランキング1位のお前にそれやられたら、俺もやらない理由ないっしょ」と國神。
他のチームメイトもそれに続いてくる。
「ありゃ?自覚ないんだね、潔。このチームはもうお前を中心に回ってる」
「俺は”青い監獄“で生まれ変われる❕‼!この光景を見ながら絵心は
「下位の人間にひっくり返されたんだから燃えないわけないよなあ、
一人の突出した存在が競争のスパイラルを生む。これが”青い監獄“だ。世界一熱い場所にしか英雄は生まれない」とその光景を見ながら、つぶやく。
ブルーロック16話の考察
潔がチームZのトップランカーになっていることが判明し、一気にチーム内の空気が変わる。
このサッカー漫画の面白いところは、最初の狂気じみた絵心(エゴ)と国のシステムという設定にある。無理やり感は否めないが、それでも飽きないのは(ある程度)実際に、経験のある人なら説得力があるように聞こえるセリフを混ぜているからだろう。絵心の「突出させろ」というセリフだが、ただ単に、言わせるだけでなく、現在世界のトップストライカーであるリオネル・メッシを例に挙げて、説得力を持たせている。
個性豊かで、濃いキャラクターが多くいるが、生き残りをかけてもがきぶつかりあいながらチームとしてまとまり、成長していく姿が健全で見ていて元気が出る。これから、どんなチーム・キャラクターがでてきて、どう乗り越えていくのかが楽しみ。次回からvsチームW戦スタート!!