ゴールデンカムイ164話のあらすじ
狙撃対決の末に、ヴァシリを倒し勝利した尾形。
しかし、勝利の余韻に浸る暇もなく、尾形は高熱に侵されてしまう。
高熱にうなされる尾形、その視界には殺したはずの義理の弟、勇作の姿があった。
一方で、キロランケの正体を知った白石はアシリパに逃げ出すことを提案するが、アシリパは残る意思が強かった。
アシリパは金塊を見つけ出すべきか、闇に葬り去るべきか考える。
ゴールデンカムイ165話「旗手」始まります。
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ゴールデンカムイ165話ネタバレ
【日露戦争】
高熱で衰弱している尾形は、日露戦争の時を思い出しているようです。
日露戦争では歩兵の射撃だけでは、敵の陣地を制圧することは難しく、陣地占領には、歩兵による突撃が有効とされていました。
銃弾が飛び交う中、突撃する日本兵の中に尾形の義弟である勇作がいます。
勇作は旗手として突撃の最前に立ち、味方を鼓舞しています。
突撃を敢行している兵達も「勇作殿のおかげで弾が当たらん」と童貞の力は大きいようです。
そんな熾烈を極める突撃の中、尾形は銃を構えながら旗手である勇作に冷ややかな目線を送ります。
(この頃から尾形は勇作を殺すつもりだったのでしょうか?遊郭で脱童貞作戦も上手くいかなかったことですし、殺すという決断は鶴見中尉が関わっているのか・・・)
夕暮れ時、激しかった戦場も今は鳴りを潜めています。
尾形は辺りが暗くなりつつある状況でも、塹壕から顔を出していたロシア兵を確実に仕留めます。
この頃、尾形と勇作が所属していた第七師団は山頂を巡ってロシア軍と血みどろの白兵戦を繰り広げていたようです。
先の突撃からも、白兵戦の過激さが見て取れます。
尾形が無用心なロシア人を狙撃していると、声をかけてくる人物が現れます。
「尾形上等兵、勇作殿は思った以上に勇敢な人物のようだ 皆の心が掴まれている」
「では、殺さない方向でということですか・・・ わかりました」
この時の尾形が、ボルトを引いて排莢しながら答える場面は最高にクールですね!
しかし、勇作を殺すのは、別の第三者の意思によって決められていたのですね・・・
前回の遊郭で引き込めなかったことから、殺すことに至ったのでしょうか。
【ウイルタ民族のお守り】
ウイルタ民族の天幕の中では、高熱に苦しむ尾形のために様々な祈祷や治療が行われていました。
尾形の額には「アーリプトゥ」という病魔を払う鉢巻が巻かれています。
その効果があったのか、アシリパは尾形の熱がさっきより下がったことに安心している様子です。
ウイルタ民族の親父さんは、アシリパにストラップのようなものを差し出します。
キロランケによると、それは「セワ」というお守りで身に付けると頭痛が治まるのだとか。
頭が痛いと言っていた尾形のために用意してくれたようです。
この「セワ」は治癒の用途によって形が違っており、数十種類もあったのだとか・・・
しかし、この「セワ」がストラップにしか見えません・・しかもデザインがすごくいい!
そんなデザイン性が抜群な「セワ」、白石には子供の男性器のお守りをくれるみたいです。
これには白石も驚いたようで、なぜ遊郭に行った後にオチンチンが痛くなることを知っているのかと、冷や汗を流しながら尋ねます。
そんな白石に対して、アシリパは「いやらしい下品な顔をしているからだ」とのこと。
さらに追い討ちをかけるように、キロランケからは「さっきから赤ん坊におっぱいを飲ませるのジロジロ見ていただろ」と言われます。
「失礼な事を言うなッ」
白石は言葉では否定こそするものの、目はしっかりとおっぱいを飲ませる所を見ています。
そんな白石の様子に天幕の中は笑いが絶えないのでした。
【尾形と勇作】
夜明けの時間、尾形は勇作に大事な話があると言って呼び出したようです。
小隊長に見つかったらと心配する勇作を気にすることもなく、尾形は目的地まで勇作を連れて行きます。
尾形が勇作を連れてきた先には、ロシア兵の捕虜が猿轡と手足を縛られた状態でいました。
どうしてここに捕虜がいるのかと疑問を口にする勇作に尾形が言葉をかけます。
「勇作殿・・・ 旅順に来てから誰かひとりでもロシア兵を殺しましたか?」
尾形の言葉に勇作はすぐに答えられません。
尾形は先の突撃において、勇作が腰の刀を一切使ってないことに気がついたのです。
いかに小銃すら持たず、味方を鼓舞するのが旗手の役割だとしても、他の旗手は刀を抜いて戦っているのに、なぜ勇作殿はそうしないのか?
尾形の問いに勇作も言葉を詰まらせながら「天皇陛下より親授された軍旗の死守が第一と・・・・」と答えようとしますが最後まで言い切る前に尾形が遮ります。
「旗手であることを言い訳に手を汚したくないのですか?」
ちがうと否定する勇作に尾形は手を緩めません。
「ではこの男を殺してください」
無抵抗な捕虜であると勇作はためらいますが、尾形は引きません。
「自分は清いままこの戦争をやり過ごすおつもりか?」
そう言いながら尾形は勇作に銃剣を渡します。
頑なに銃剣を受け取ろうとしない勇作に、「勇作殿が殺すのを見てみたい」と尾形は言います。
「出来ませんッ」
勇作の言葉は続きます。
「父上からの言いつけなのです 『お前だけは殺すな』と」
この言葉を聞いた尾形はいつにも増して無表情となります。
勇作はあくまで父上の解釈だと強調した上で、「敵を殺さないことでお前は偶像となり、勇気を与えるのだと・・・」
「なぜなら、誰もが人を殺すことで罪悪感が生じるからだと・・・!!」
腹違いとはいえ、同じ父親を持ちながらここまで扱いが違うとなると、この時の尾形はどう思ったのでしょうか・・・
尾形は殺した相手に対する罪悪感などみんな無いと反論します。
勇作はそう振る舞っているだけでは?と聞き返しますが、尾形は即答します。
「みんな俺と同じはずだ」
その言葉を聞いて勇作は尾形を抱きしめながら言います。
「兄様はけしてそんな人じゃない きっと分かる日が来る 人を殺して罪悪感を微塵も感じない人間がこの世にいて良いはずがないのです」
勇作の言葉に尾形はいつもより遠くを見るような顔をします。
妾の子として生まれた尾形と大切に育てられたであろう勇作では、異なった価値観を持つのは当然なのかも知れません。
この後、勇作は突撃を敢行しているなか、尾形に頭部を撃たれることになります。
殺さない方向であることは確認していた尾形。
それでも引き金を引いたのは、あの夜に捕虜を前にして勇作から聞いた言葉なのかもしれません。
銃口から硝煙が残るまま力なく崩れる勇作を見つめる尾形。
(ここでの尾形は珍しく軍帽を被っています!日頃、被らないからか、かなり新鮮に感じます)
崩れ落ちる勇作を見つめる尾形、しかし幻覚なのか勇作がこちらを振り返ります。
その顔はどこか悲しそうにも見えます。
(初の顔出しです!さすが兄弟なのか尾形に似てますね・・・)
振り返る勇作に尾形は動けません。
勇作が振り返ったところで、尾形は意識を取り戻します。
「尾形、目が覚めたか」
目が覚めた尾形が見たのは勇作と同じくこちらに振り返るアシリパの姿でした。
尾形の意識が戻ったところで今回はここまで!
ゴールデンカムイ166話考察
意識が戻った尾形!
勇作の幽霊が出たときはもうだめかと思ったよ・・・
今回の165話で日露戦争の時に尾形に殺された勇作のことが細部までわかりましたね。
以前に尾形は勇作を殺すことで父親がどんな顔するのか見たかったと言ってたような・・・
今回の勇作から聞いた話が勇作の死因になったみたいです。
目が覚めた尾形は何をするのか!?
そろそろ杉元の方も気になってます!
国境を越えたアシリパ達に追いつけるのか!?
次回も見逃せません!
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