キロランケやソフィアから、ウイルクの話を聞いたアシリパは大切な記憶を思い出していた。
それはウイルクがアシリパに母親の話をした時のものだった。
北海道の小樽でウイルクとアシリパの母は出会った、ウイルクはアシリパの母に自分の名前の由来を話したことがあるという。
ウイルクとは、ポーランド語で「オオカミ」であり、オオカミに憧れ、オオカミの毛皮をかぶって走り回った様子で名前が決まったそうだ。
その話を聞いたアシリパの母はウイルクにアイヌ語の名前をつけてくれた。
『ホロケウオシコニ』
「オオカミに追いつく」という意味の名前をつけてもらったウイルクは、この名前は自分とアシリパの母とアシリパしか知らないもので、誰にも教えてはいけないとアシリパに言い聞かす。
この話を思い出したアシリパは同時に、囚人に彫られた刺青を思い出していた。
囚人の刺青には、所々で漢字が入っており、その入れ墨は身体の正中線で途切れている。
これにアシリパが気付いたところで、ゴールデンカムイ184話「流氷原」始まります。
ゴールデンカムイ【ネタバレ】184話「流氷原」
『未だ出会っていない』
ソフィアを脱獄させ流氷の上を逃亡する、アシリパ達を追うため、杉元達も流氷の上を進んでいたが、天候が悪く未だアシリパに出会っていない。
杉元達はイヌゾリで流氷原を進んでいたが、流氷原のあまりのデコボコさに月島も苦言がもれる。
それに加えて天候の悪化で吹雪となり、谷垣からもこのまま追うのは危険だと杉元に言うが、杉元は「今なら追いつける」と追うのをやめない。
杉元が天候にも負けずにアシリパを追いかけていた頃、アシリパはウイルクのアイヌ語による名前を思い出していた。
「何でこんな重要なことを忘れていたんだろう」
「アチャがあんなに忘れるなと真剣に言っていたのに」
「オオカミに関係する名前ならレタラで思い出せたはずなのに」
「そうか あの名前を教えてくれた後に、アチャはいなくなって、レタラもいなくなった」
「私は出来るだけ考えないように、頭の隅に追いやっていたんだ」
ここまで気付いたアシリパは涙を流していた、そんなアシリパの横にはフードを深くかぶった尾形だった。
尾形は涙を流すアシリパを見つめているようにも見えるし、他の人間にアシリパの姿が見えないようにしているとも受け取れる。
そんな尾形を不審に思ったのか、キロランケからどうかしたのかと聞かれるが、尾形はなんでもないといい、風が出ていたことを理由に出発を促す。
しかし、ここで白石がオシッコのため「先に行ってて」と声をかける。
白石がオシッコをする直前に白石の足元の流氷が割れ、間一髪、海に落ちることは避けられたが、白石はアシリパ達と離されてしまう。
その様子を見ていたキロランケは、流氷は海流で簡単に動くと白石に伝え、間違っても海に落ちないようにと注意を促す。
すぐには合流できないと感じた白石は来た道を戻り、迂回して合流するとアシリパ達に伝える。
白石と離れてしまったアシリパ達は、雪も風も強くなってきたこともあり、シェルターを作って避難することにする。
氷を積んで風除けとし、暖をとるために流木を探す。
そんな時、尾形がアシリパに流木をもっと探そうと提案し、アシリパを連れ出す。
アシリパと二人になった尾形は唐突に言葉にする。
「アシリパおまえ・・・ さっきなにかとても重要なことを思い出したな?」
一方で、迂回路を探すべく来た道を戻っていた、白石は足元の流氷が傾き、氷の滑り台のように海に落ちそうになる。
白石はとっさに流氷にツメを立てるが効果はなく、首から下げていたチンポのお守りを氷に突き立て、滑り落ちるのを止めることに成功する。
白石がチンポの偉大さに感謝するが、突如としてチンポのお守りが折れ、海に吸い込まれそうになる。
そんな危機に直面する白石を救ったのは、杉元だった。
「よォ!! 白石由竹、また会ったな」
杉元は滑り落ちかけていた白石を引っ張りあげると、白石も思わぬ再開に感動している様子。
「んも~~!! マジで不死身かよ、おめぇ~~」
危機一髪で白石が助かり、杉元と再会したところで今回はここまで!
ゴールデンカムイ185話の考察
『次回185話はどうなるのか!?』
杉元と白石の再会がよかったですね!
網走監獄で銃弾に撃ち抜かれながらも生還して、北の果てで再開した白石の感動は相当に大きいようです。
白石と再開できたということは、杉元とアシリパの再会も遠くないはず!
アシリパも父親のアイヌ語の名前と、囚人の入れ墨の関係性に気が付いたようです。
ただここで気になるのは、尾形がアシリパは何か重要なことを思い出したと察しているところですね。
アシリパをうまく連れ出して二人になり、さっそくアシリパを問いただすあたり、今後の展開が気になります。
次回も見逃せませんね!