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アンデッド+アンラック【読み切り】ネタバレと感想!

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アンデッド+アンラックのネタバレあらすじ

 電車が行き交う真上の陸橋でフェンスの外側にたたずむ少女。今日こそ死んでやると覚悟を決めてこの場所に立っているよう。ドン・・・背後にもう一人・・左肩に刺青を刻んだ
男。『DEAD END』『1865』と刻まれていて、左目上には何やらカードのようなものが刺さっている。
「あ?なんだ先客か。いい場所選(センス)だな、うし、これやるよ。」ポケットから小さなカプセルを取り出して少女に渡す。「自家製硫酸カプセルだ。内臓が軒並み焼かれ死ぬ感覚・・!!
最高だ!!」そのカプセルを飲んだらしく、男の口からは血が流れ、歯も数本抜けています。「せっかく死ぬんだ楽しめよ。」いらないと言う少女の声に耳も貸さず、「お先」と言って
笑顔で電車に向かって飛び込む男!!当然やってきた電車の前部分に当たって・・・粉々に・・・

 (また私のせい・・!?いや違う!!触れてない・・・!!なのにどうして!)急いで階段を降り、男の元に。「本当です!上から男が──」「何の跡もないぞ?」男が跳ねられた
痕跡がなく戸惑っている運転手達。

ゴロ・・・柵を飛び越えて頭だけが少女のそばに・・・その頭から体が再生していきます・・・驚く少女。「ゾンビ・・・!!」その言葉に怒る男。少女のほっぺを引っ張り、「俺は
ゾンビじゃねぇ!!不死(アンデッド)だ!!俺は只々死ねない不死者!!腐ってねぇ!!」顔をつかんだ男の手を振り払う少女。何触ってんだバカ!!!顔は覆ってないのに!!」
「あ?覆ってない?」「来るよ・・・不幸が・・・!!」
狭い路地を縦になって車が男に向かってくる。跳ねられた男・・・。「やっぱり来た・・・両手で触れるから・・・」「やっぱり?」立ち上がり、逃げようとする少女を男が止める。
「詳しく話せ。」

近くの公園に場所を移し話し始める少女。「アタシに触れると不幸になる。気づいたのは10才の頃。両親の海外出張を見送った時。1週間離ればなれになるからって沢山抱いてもらった。
その10分後・・・原因不明のエンジン故障。機体は爆発炎上。両親含め270人が死んだ。その時はただ悲しかった。でも段々わかってくるの。体育の時間とかでアタシと組む子がやたら
ケガをする。すりキズから骨折する子もいた。触れ合う時間、面積とかで規模が変わる。だからきっと両親の事故もアタシのせい。納得してから世界が変わったよ・・なるべく肌は出さなく
なったし・・・」
少女の話の間中、児童遊具で自殺を図っていた男。「飛行機事故はお前のせいじゃねぇな。」「へ?」少女の上着のすそから手をつっこみ、なぜか胸を揉み始める男。「お前の能力(不幸)は
対象(一人)にのみ発動する。情報に嘘がなけりゃな。最初の飛行機事故、それだけは他と違う。要は対象外を巻き込んでいて能力の限界をこえてる。ただの大事故だ、お前じゃねぇ。」
話しながらも胸を揉み続けていた男。「触れる面積と時間で変わんだろ?」「いい加減にしろっ!!」と振り払った瞬間、背後にあった回転ジャングルジムが男に向かって転がってくる。
男を巻き込んだジャングルジムはそのまま転がり電信柱に激突。そのはずみで切れた電線で感電する男。当然死んではいません。

「いいね!!最高だ!!条件をもっと調べるぞ!!もう死ぬなんて考えるな!!お前は素晴らしい!!俺が死ぬ為に死ぬ気で生きろ。」
ずっと誰かに言われたかった、生きろということばをこんな奴に言われたと泣いて逃げ出す少女。当然のように男は追いかけます。

その様子を監視しながら電話をしている男。「こちらリッパー。不死を追跡中ですが、情報にない少女を追いかけています。」「奴は死以外には無関心な筈。泳がせろ、奴が興味を持つ
女だ。否定者かもしれん。」「了解。能力把握後、捕縛します。」

 追いかけ続けて夜。触らせられないからと美容院へ行ってないという少女。伸び放題の髪を見て男が切ることになります。触っていたわけですから当然不幸がやってきます。街頭が
2本男の上に降りかかります。「おい。おら金だ。当面の生活資金だ。百万ある。」驚く少女。「誰から盗ったの!?」「昔(オレ)の金だ。さっきカードでおろしてきた。」どうやら
目の上に刺さっていたのがキャッシュカードだったようです。「言ったろ、俺のために生きろ。休め明日の不幸の為にな。」

翌朝──待ち合わせした2人。「遅え!」といきなり少女の胸を掴む男。・・・上空から飛行機の荷物が落ちてきて男が潰れます。人混みの中でおきたことなので、人々も動揺。
と、少女の後ろから人が忍び寄り、少女の口に薬剤のようなものを含ませたハンカチをかがせ、少女は意識が飛んでしまいます──

「不死の様子は?」「情報通りですね。ある程度の硬さの箱に閉じ込めれば再生できないです。」目を覚ました少女。椅子に座らされ、頭から足の先まで黒い覆いをかぶされ、状況が
わからない。アンテッドも捕まっているということだけ理解できている。「にしてもアナタは凄いですよ・・・不運(アンラック)、運を否定する。しかも他人の運ときている。
希少(レア)ですよ。殺傷能力も高い・・・!!」腰に日本刀を刺し、右目にキズのある男が語りかけている。「さぞ差別されたでしょう?親族・友人、赤の他人・・・奴らの方が
無能なのに。見返したくないかい?私達の組織はそんな連中を絶やす為にあるんです!!革命の日は近い・・・!!アナタもメンバーになりませんか?歓迎しますよ!!同じ否定者も
いますよ?協力するのであれば解放します。」「私は・・・別に恨んでない。ただただこの力が憎かった。死ぬことばっか考えてた。でもそんな私に触れるバカがいて・・・理由は
最低だけど、ちょっと楽しくて。だからもしかしたら、この不幸に・・・勝てるかもしれない!!」

 「あの野郎!!ホントに硫酸入れてやがんの!!」硫酸入りのカプセルをあけ、その手で覆いから手を出し、そばのアンデッドを持っていた人間にさわった少女。その瞬間天井から
鉄骨が落ちてきて直撃。衝撃でアンデッドの頭が入った容器が転がりアンテッド復活!!再生して騒ぐ二人。
「今の状況わかってます?7対2です・・・アナタ不死なだけでしょう?戦闘は素人、降参では?」ニヤリとするアンデッド。「現在はな。昔は違う!!」額に刺さったカードを取った男。

「普段は容量(メモリー)が足りねーから、大脳皮質に栓をして百数十年分の記憶を閉じ込めてる。じゃねえと気が狂うんでな!!いくぞクソガキ!!」髪が逆立ち表情も一変した男。
少女を抱えながら敵の一人に膝蹴り。「今肌で直接触っちゃった!!ごめん!!」「わーってるよ。いい不幸頼むぜ。」
 銃弾の集中攻撃をあび、なおかつ上空から鉄骨などが降り注ぐ。「おい、頭どこいった?」上空に吹っ飛んでいた頭。体が再生し、銃で敵を殲滅。「ナイス不幸(サポート)。」
銃弾を刀でいなし、残っているのは傷の男。「成程・・・再生だけでなく、百数十年で培った技術も武器ですか。ですが一つ疑問です・・・何故彼女を庇うのです?何の得が?
薄々わかっているでしょう?彼女の力でもアナタは死ねない・・・」「だろうな。別に期待してねーよ。だが久々に、気に入った!!長年の勘が言ってんだよ。こいつといれば当分楽しめるってな。」

「あの・・・!!本当は知ってる!!飛行機事故の本当の原因・・・起こし方!!それなら対象だけじゃなくて、近くの人も巻き込める!!うまくできないかもだけど・・・」
「その方法を俺が受ければアイツを吹き飛ばせて俺も死ねるかも・・・か。」と、男に口付けをする少女。と同時にその場を逃げ出す少女。

「勿体無ぇ・・・お前相当強いのによぉ・・・俺とあのガキに出会ったのが運の尽きだ。」海から大きな船、宇宙から衛星が2人めがけて降り注ぐ!!

逃げた少女の元に降って来た男の頭。そして再生。「キスでこれか・・・次はセッ○スだな。」

──死ぬのはまた今度にしよう。コイツといれば当分楽しめそうだ──

アンデッド+アンラックの感想

 冬の読みきり作品です。実はこの作品、作中で2人の名前が出てこないのです(´゚艸゚)∴ブッ珍しいですよね・・・作者紹介が始まる前にあってそこに記されているのは「出雲風子」という
少女の名前。男は名前を忘れているようで、少女が「アンディ」と名づけてます。

 物語は不死と不幸の異色コンビの話。不幸を呼ぶ少女、死にたいが死ねない男。そんな2人が出会ってしまって・・・・最終的には死ねないで終わるのですが。
読み切りとしては難しいこともなく、すんなりとサクサク読めて非常に楽しかったです。なぜ男が追跡されていたのかという、その部分だけが疑問ではありましたが。
個人的には連載となってもなんら疑問は持たない作品でした。
 

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