青木たちは鴨川ジムでトレーニングをしていた。
青木や板垣らがトレーニングをする横では、鷹村が何かまた良からぬことを考えている様子で、瓦を重ね精神統一している。
両手の人差し指を重ね合わせ、重なり合った指先の一点を見つめている。
どうやら指で瓦を貫通させるつもりのようだ。
ボクサーにとって、拳を強く握りこむための指はとても大切だ。
周りにいた板垣らは鷹村を必死に止めるが、鷹村は止まらない。
鷹村は指を瓦に突き立てた瞬間、3枚の瓦が貫通したのだった。
相変わらずバカ騒ぎをする中、鴨川会長を1人の男が訪ねてきた。
リュックを背負った青年は頭が丸坊主ではあるが見覚えある顔だ。
それは幕之内一歩であった。
ジムのみんなは驚く中、鷹村は相変わらず一歩をからかうのである
しかし、一歩は鷹村を相手にせず、鴨川会長と面談するのであった。
鴨川会長の前に座る一歩は、会長から借りていたミットを前に起き、会長に謝罪をした。
一歩は自分は指導者失格であることを伝え、自分を破門してほしいと鴨川会長に願い出るのであった。
鴨川会長は先日の一件を知った上で、破門にはせず、自分の目の届くところで反省することを命じ、一歩に2つの条件をだす。
1つは3か月間一日も休まずジムの掃除をすること、そしてもう一つの条件を言おうとした時、外から声が聞こえたのだった。
外を見ると丸坊主の男が2人立っていた。
その内の一人は一歩が平手打ちをした泰平の姿がそこにあった。
泰平は一歩に謝罪し、もう一度指導してほしいと嘆願する。
一歩は戸惑いなから泰平たちに帰れと伝える。
泰平はあの夜、一歩が叱ってくれたことをとても感謝していたのであった。
泰平にとって、本気で叱ってくれる人がいなかったからだ。
鴨川会長は一歩に2つ目の条件として、あの2人を指導することを伝えた。
どうやら、鴨川ジムへの入門を希望していたようだ。
一歩は急いで2人の元へ向かう。
そんな中、突然青木がカミングアウトする。なんと、泰平は青木の弟であったのだ。
みんなが驚く中、一歩は青木泰平と金田欽太郎を迎え入れるのであった。