前回までのあらすじ
ただ一人全勝を守り続けている平幕の大包平。優勝決定戦から後退するわけにもいかない一戦が始まります。鬼丸が敗れると優勝は絶望的になってしまうため負けられません。大包平は振り切った修羅の相で鬼丸を倒そうとしてきます。鬼丸もこれまで封印をしていた無道の修羅の相で大包平に対抗し戦います。三日月はそんな鬼丸も自分の一面として受け入れて、新たな強さとして持ってほしいという願いが込められていました。鬼丸にとってはその力を飼い慣らすための戦いでもあるのでした。
第234番「鬼丸国綱と大包平」ネタバレ!
優勝するために戦う鬼丸と一一番になるために負けられない大包平の戦いが始まりました。お互いにやられる前に殺るという姿勢で戦いに臨みます。そのために修羅の相である無道で勝利をつかみ取ろうとします。鬼丸の右腕を挟み込み、動きを封じ込めます。壊すことも辞さない大包平の相撲のスタイルで鬼丸も今の取り組みはこのスタイルでした。お互いに致命の間合いで踏み込み、斬り結んでいました。観客は二人が互角に見えていましたが、三日月は最近の鬼丸は物足りず学生の頃に見せていた本気の殺気が鬼丸の本性であることを知っていました。そんな鬼丸をレイナは心配をしていますが、今までとは違い修羅の相も自分でありみんなを悲しませないように受け入れて、飼い慣らすことが目的でありました。勝つためだけではなくこのギリギリの緊張を楽しんでいました。大包平の強さに敬意を表して自分を惜しまず、捨て身で生きることが新たな修羅の相「無道・馭」を作り上げました。その勢いで大包平を押していき、「不知火型 鬼炎轟進」で押し切ります。鬼丸は自分の強さも弱さも分かっており、決死とやけくそとは違うため差が生まれていました。大包平は肘で引こうとしますが、押し切れずその瞬間に自分が何でこんなに苛立っているかに気づきます。それはみんなが楽しそうに相撲を取っていて自分は勝った瞬間にわずかに救われるだけで負けたら無意味で後はずっと楽しくなく天王寺に勝っても変わらず、結局楽しんでいる人には敵わないことに気づき始めていました。天王寺もその取り組みを見ていました。すると大包平がその取り組みを見えるようになりました。そこでの自分はひどい顔で虚勢を張っていました。自分を認めて相撲が好きであることを自覚することにしました。迷いや揺れがなくなり心が据わり、新たな修羅の相「無道・神色自若」を生み出しました。この発動によって戦いは仕切り直しを迎えるのでした。
第234番 感想!
取り組みの途中でしたが、大包平は頑張っている自分と相撲が好きな心を自覚することができ新たな一面を生み出すことができました。勝つためだけに相撲を取っていて楽しむことを忘れてしまっていたのでした。人と比べてばかりで自分らしさもいつの間にかなくしてしまっていたのです。鬼丸も自分の中の修羅の相を飼い慣らし、受け入れることに成功をして新たな一面を生み出すことに成功しました。お互いに自分の力を自覚して強さに気づくことができたため、新しい戦いがこれから始まります。しかし楽しむことも大切ですが、お互いに優勝のためには負けられません。この戦いの勝敗によって今後の優勝決定戦が大きく変わってきます。刃皇も国宝世代たちが自分たちの相撲を貫いて戦うことを望んでいました。それが刃皇のいう相撲に対する愛なのかもしれません。相撲の楽しさと強さへの自覚を取り戻した大包平に鬼丸はどのように戦っていくのでしょうか!?